神に愛されていた 実業之日本社文庫

木爾チレン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784408559742
ISBN 10 : 4408559741
フォーマット
出版社
発行年月
2025年10月
日本
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

希望と絶望、羨望と嫉妬‥‥これはふたりの女性作家が才能を信じて生きた物語。一気読み必至、愛と狂気のヒューマンミステリー!

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読書メーターレビュー

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  • よっち さん

    若くして小説家として脚光を浴びながら突然筆を折った東山冴理。彼女のもとを訪れ過去を紐解いていく編集者との再会が描かれる作家小説。自分には執筆する権利がないと断る冴理に、亡くなった白川天音との関係を問う編集者。冴理が語る全ての運命の歯車を狂わせた天音との邂逅。才能の差を突きつけられ、羨望と嫉妬、愛と憎しみが複雑に絡み合う関係で、彼女のために打った手がかえって相手を追い詰めてしまう悪循環には切なくなりましたけど、なかなか思いが伝わらない、不器用なすれ違いの末に辿り着いた結末には確かな救いがあったと思いました。

  • なみ さん

    東山冴理と白川天音──2人の女性作家の、影と光の物語。 心が握りつぶされるような展開が続いて、しんどかったですが、その分、物語に引き込まれました。 最終楽章は絶望でもあり、同時に救いにも感じられました。 何かが違っていたら、何かが少しでもズレていたら、もっと素敵な関係性でいられたかもしれないのに。 そんな幸せな世界線に思いを馳せながら本を閉じました。 とても面白かったです。

  • LUNE MER さん

    文章自体がまず好きで、さらに作中で描かれる小説家の苦しみと「狂信」の迫力が凄い。ひと昔前の映画ではあるけど、モーツァルトの生涯を描いた映画「アマデウス」を観てから本作を読むと、天音のキャラや終盤の執筆シーンはオマージュであることが分かり、彼女の立ち振る舞いを劇中のモーツァルトと重ねるとかなりイメージが豊かに具現化される。「神に愛されていた」というタイトル自体、「アマデウス」(ラテン語で神に愛される者の意)のオマージュであると同時にラストでのタイトル回収の見事さ。美しい作品だった。

  • 椎名 さん

    短編は触れたことがあったが、長編は初読みの作家さん。あとがきで自身でも触れている通り悪い意味ではなく若者向けで読みやすさに全振りしている感覚がある。文体にも癖がなく、だからこそ、自身もまた作家だからこそであろう綴られる生の苦しみがわかりやすく読者に届いているのだと思う。光と闇の作品どちらに救われるタイプか二分されるとあったように、創作に必要なエネルギーもまた殺意と祈りで二分される気がしている。それもまた紙一重ではあるだろうが。展開自体は読めてしまったが、それでも天音が冴理に向ける信仰に近い愛は良かった。

  • ICHI (atomic) さん

    才能を信じて生きた女性作家ふたりの光と影、あるいは愛憎の極致——希望と絶望、羨望と嫉妬…愛憎渦巻く、狂気の物語。 素晴らしい読書時間で、あっという間👏✨結末は視えてるんだけど、感情が動いた!もう超えてきた!沢山の人に読んで欲しい作品🙂‍↕️

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人物・団体紹介

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木爾チレン

1987年生まれ。京都府京都市出身。2009年、大学在学中に執筆した短編小説「溶けたらしぼんだ。」で新潮社「第9回女による女のためのR‐18文学賞」優秀賞を受賞。2012年、『静電気と、未夜子の無意識。』(幻冬舎)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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