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女たちの平安宮廷「栄花物語」によむ権力と性 講談社選書メチエ

木村朗子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062585996
ISBN 10 : 4062585995
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

かつて閨房から権力が生まれる時代があった。摂関政治とは「娘の懐妊」にすべてが賭けられたシステムである。女であること、生むこと、母となること…。その連なりに走る亀裂が男たちの世界をつくり、やがて掘り崩すことを、『栄花物語』の作者は見逃さない。「男もすなる歴史を女もしてみむ」ともいうべき語りの冒険を読み解く。

目次 : はじめに なぜ『栄花物語』なのか/ 第1章 「オモテの権力」と「ウラの権力」/ 第2章 後宮からの出発/ 第3章 花山帝という存在/ 第4章 生む政治/ 第5章 女房・召人・乳母/ 第6章 システムの揺らぎを語る/ むすびに 院政期のはじまりへ

【著者紹介】
木村朗子 : 1968年横浜市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。博士(学術)。現在、津田塾大学教授。専門は、言語態分析、日本古典文学、日本文化研究、女性学。著書に『乳房はだれのものか―日本中世物語にみる性と権力』(新曜社、女性史学賞受賞)、『恋する物語のホモセクシュアリティ―宮廷社会と権力』(女性史学賞受賞、青土社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ときわ

    栄花物語を読もうと思いつつ周りから攻めてる。源氏物語はいづれの御時にか〜で、モデルはありつつもフィクションという事が分かる書き方になってる。でも栄花物語はどんどん実名が出てくるので歴史を書いたものか?と勘違いしてしまいそうだ。実際には本当に起こった出来事も時間や関係者をずらしてたり、バッサリカットしたり、創作した出来事を入れたりしていて、これは物語なんだと分かった。NHKの大河ドラマにすごく似ている。登場人物は歴史上有名なあの人この人だけどたくさん話を作ってる。それをを知ることが出来て読んで良かった。

  • 犬養三千代

    2015年3月10日 木村朗子 きむらさえこと読む。1750円 栄華物語を読み解く。皇女と貴族の娘の交換という視点で摂関政治を、俯瞰する。史実を少しずらして栄華物語はあるらしい。 権力の面白さは時代、性別かわらないなと。

  • 入江大和

    摂関政治から院政への転換期、権謀術数が蠢く内裏を舞台とした「栄花物語」をテクストに読み解く…って、人間関係と血縁関係がもう、複雑すぎて、1ページ読み進めるのに何回家系図を見直したことか!けれど、最後まで読み通せたのは、ひとえに著者の語り口が平易だったことと、華やかだと言われていた平安王朝の影の部分を覗き見たい好奇心から。でも、この視点での歴史小説を誰か書いてくれないかな。少しでも人間関係が理解出来た今だからこそ。

  • ず〜みん

    平安期の一夫多妻(一夫一妻多妾)制といっても、帝の治世によってその性格は異なる。父親の格によるもの、父親が同格である場合の正妻腹かどうかの格、子供を産んだ順など…臣下においては、正妻格、妻格(権北の方)、召人と明確な差別が行われており、これは例えば道綱母が時姫の死後も正妻になれなかった史実や、和泉式部は召人だった史実や、紫の上(権北の方)が女三の宮の登場によって一の方を追いやられることからも明らか。親王や内親王の価値のインフレ化も記載されていて、大鏡と栄花物語の対比を素地に読むと一層面白い。

  • hrn

    正妻の娘でなくても女御扱いになる時期が途中から出てくる点について、前々から不思議に思っていたので、この本ですっきり腑に落ちた。摂政関白の娘=中宮・女御の形が崩れていったことが召人の娘でも女御として入内できることへ繋がるとは。あと、栄花物語は史実と時系列を変えることで一種の情報操作がされていることにもびっくり。結構露骨。今度は系図と首っ引きでしっかり読みたい。

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