平安朝の母と子 貴族と庶民の家族生活史 中公新書

服藤早苗

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121010032
ISBN 10 : 4121010035
フォーマット
出版社
発行年月
1991年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
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18cm,215p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓 さん

    平安朝に見る、貴族と庶民の家族生活史。女性としてかなりショッキングな描写もあるので、一定の覚悟が必要。これもまた当時の現実。結婚の形の変化、家の成立、玉の輿のルーツ・・・、今につながる事柄が、「今昔物語」などに記録されているということを整理して読めた。源氏物語を読んだときも思ったが、今も昔も女性がひとりで生活していくのは大変なこと。必死で人間が生きていた時代の生の声を聞いたようだった。古典もまた読んでみよう。

  • ヒロミ さん

    平安朝の庶民の母子や人々の生死観の現代との隔たりを強く感じました。特に貴族は病気になった下人を穢れの問題から外に放り出すというのが衝撃でした。身寄りのない子供たちは職人や絵師に弟子入りし、死に物狂いで生き抜こうとしていたというエピソードが胸に迫ります。だからこそ昔描かれた絵などは鬼気迫るものがあるのだなあと。彼らにとっては芸術ではなく生きる手段だった。今昔物語から引用が多くなされています。リアルで残酷な平安朝の世界ですが、華やかな宮廷文化の陰で生き抜いていた庶民たちの逞しさが心に残る。

  • はちめ さん

    再読。直接母と子の問題ではないが、捨てられた子供が犬に喰い殺され死体が家屋内に放置された特に、問題となるのは家屋内の穢れの問題であり子供の命には見向きもされない。このような価値観はどのように生じたのだろうか。それともこれが人類が持っていた基礎的な感覚だろうか。女性の財産保有権などが、おそらくは家制度の成立に伴うものだと思うが10世紀になると失われ始めるという、本書の中心のテーマよりも気になる。穢れという独特の制度が10世紀の日本人に強い影響を与えていた結果かもしれない。☆☆☆☆

  • 印度 洋一郎 さん

    平安時代(主に摂関時代)の母子関係を貴族や庶民など各階層から見ていく。乳母と実母の子供に対する役割分担、徐々に父親へ権限が移行する子育てなど、現代人の視点で誤解しがちな古代の母性観や育児観を実例を上げながら検証していく。母性が欠如した平安女性の代表とも言われる清少納言の「枕草子」の一節も、育児のストレスを率直に吐露したものだと思えば、別の見方が出来るらしい、なるほど。平安京には捨て子が多く、野犬に喰い殺されていたが、朝廷が気にしたのは死骸の穢れが宮中に及ぶかどうかという政治的視点だったという。

  • mmaki さん

    「女と男」「父と子」「母と子」三冊すべて読みました。が、結局のところこの著者は「いかに女性は差別されてきたか」を念頭にすべてを論じようとしているので少々うんざりする。「ジェンダー」に引っ張られて公平な見方ができていないのでは?根拠となる文献の検証も、自分の主張に沿いそうなものだけを引用しているのでは?そういう意味では「源氏物語の結婚」の工藤重矩氏の本の方が読み応えもありおもしろかった。

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