一の糸 河出文庫

有吉佐和子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309418889
ISBN 10 : 4309418880
フォーマット
出版社
発行年月
2022年05月
日本
追加情報
:
511p;15

内容詳細

文楽の天才三味線弾きで、美貌の露沢清太郎が弾く一の糸の響きに心を掴まれ、恋情を抱く造り酒屋の箱入り娘・茜。しかし清太郎には家庭があった。やがて清太郎は徳兵衛を襲名、紆余曲折を経て茜は妻となった。大正から戦後にかけて、芸道一筋に生きる男と、それを支える女の波瀾万丈の人生を描いた傑作長編。

【著者紹介】
有吉佐和子 : 1931年和歌山県生まれ。幼少期をインドネシアで過ごす。東京女子大学短期大学部英語科卒。56年「地唄」で芥川賞候補となり、文壇デビュー。一外科医をめぐる嫁姑の葛藤を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、『和宮様御留』(毎日芸術賞)など、さまざまな分野の話題作を発表し続けた。84年急性心不全のため逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓 さん

    清太郎が奏じる三味線の「一の糸」の響きに魅せられた茜。彼を熱烈に恋するようになり、押しかけていく形で一夜をともにするのだが……。場面転換の鮮やかさ、ドラマティックさとスピード感に心を奪われ、かなり長い小説なのだが先が気になり一気に読んだ。女性の一生を描いた小説というだけでなく、戦前戦後の文楽を中心とした日本芸能史としても参考になる。有吉さんはこれまで『恍惚の人』など数冊しか読んでいなかったけれど、全然色合いが異なるものをお書きになっている。これを機にいろいろな作品を読んでおこうと思う。

  • はる さん

    文楽の天才三味線弾きで美貌の清太郎に心を奪われた、造り酒屋の箱入り娘、茜。我が儘で世間知らずの典型的なお嬢様の茜だが、やがて芸一筋の清太郎を支える妻となっていく……。大正から昭和にかけて、震災と戦争の時代。家の没落や子供たちとの不和にも負けず、奮闘するひとりの女性の波乱の人生。壮絶な芸の世界の描写と共に、有吉佐和子さんの円熟した筆致を堪能した。

  • ぐうぐう さん

    文楽における太夫、そして人形遣いに対し、三味線弾きは存在感が薄いように思える。しかし有吉佐和子は、その三味線弾きに恋し、やがて妻となる女性を主人公にする。恋をするきっかけの場面が秀逸だ。目を患い、見えなくなった少女・茜が文楽へ行き、太夫の浄瑠璃ではなく(目を患っているので、ましてや人形は見えない)、三味線の音色に心を奪われる。その三味線弾きが露沢清太郎だ。姿形ではなく、耳だけで虜になった事実は、理屈を凌駕した恋情の純粋さを茜に、そして読者に信じさせるに充分だ。(続く)

  • やまめパンジー さん

    私にとっては一番お気に入りの小説です。読者も少なく、それほど評価が高くない理由が不思議なのですが。すでに何度も読み、今回もまた心を入れて読みなおしました。 私は茜の母世喜に憧れます。そして芸に打ち込み、己の研鑽に一歩も譲らない清太郎も。 有吉佐和子さんは芸術/美術に造詣深く、登場人物を通じてその魅力を教えてくれる。どの小説も読み終えたときに豊かになった自分を感じます。

  • 栄吉 さん

    ★★★☆☆ 文楽の三味線弾きに惚れてしまった茜の人生、この作者は女性の人生とは?考えさせられる。

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有吉佐和子

1931(昭和6)年、和歌山市生まれ。幼少期をインドネシアで過ごす。56年「地唄」が芥川賞候補となり、以後、『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』『和宮様御留』等、ドラマ化されたり社会現象となるような小説を多く執筆。84年、逝去

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