イギリス式結婚狂騒曲 駆け落ちは馬車に乗って 中公新書

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121016379
ISBN 10 : 4121016378
フォーマット
出版社
発行年月
2002年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
18cm,202p

内容詳細

家同士の結婚ではなく、恋愛の結果として結婚したい。18世紀のイギリスで、駆け落ち結婚が女性の憧れの的となった。社会現象となった当時から現代まで、淑女たちの過剰な憧れが生んだ悲喜劇の顛末は…。

【著者紹介】
岩田託子 : 1958年(昭和33年)、大阪府に生まれる。英国ケント大学大学院M.A.、津田塾大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、中京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • たまきら さん

    ロマンス小説を読んで初めて知った(高慢と偏見すら読んだのはごく最近の自分)「グレトナ・グリーン=駆け落ち婚」。最近読んだばかりのロマンスでも、未亡人とはいえ義妹を愛人にしようと企む義兄に法的に対抗するため、急いで結婚するカップルの話を読んだばかり。女性の「あなたは私のためにどこまでしてくれる?」と、男性の打算には笑った。この本では史実として残っている駆け落ちエピソードも紹介されているのも面白い。もう不要なはずの「駆け落ち」が今も人気なのは、恋の不変の要素だからなんだろうな。

  • viola さん

    駆け落ちにとても興味があるので読んでみました。駆け落ちやグレトナ・グリーンと言ったらやっぱりまずオースティンと、ディケンズよねーと思っていたら、想像通り載っていましたよ。やはり、文学よりも実際に起こった駆け落ち事件が面白い♪何故か3回も挙式をしたコックリン夫妻なんて、最初は駆け落ち婚だったらしく、国教会挙式後に生まれた三男が長男・次男は庶子である!と訴えたらしいですよ。 で、何で3回も挙式を?というのが謎ですが。202ページと新書の中でも薄めなのに、岩田氏だけあってよくまとまっている良書だと思います。

  • aiko さん

    英国が舞台の歴史作品に頻出するスコットランドの村グレトナ・グリーンでの駆け落ち結婚。 これについて制度の成り立ちから現在までの様子、文学・演劇等における駆け落ち婚の言及までこれでもかと詰め込んであり面白かった。歴史ものの解像度が上がりますね。6章で例に出されるハーレクイン・ロマンス『グレトナの花嫁(The Gretna Bride:1985)』がトマス・コクランをモデルにした海軍士官と若き乙女の駆け落ち&冒険活劇とあり大変読みたい

  • ロピケ さん

    りディアが何でわざわざ行き先を手紙に書いておいたのか、その地名にどんな意味があったのかが今になって分かった。その場面を読んだときは、「?」が頭に点灯しつつも、新婚旅行か何かのつもりだろうと深く考えなかったに違いない。それにしても、恋愛結婚の価値を高めるためとはいえ、駆け落ち婚の必要性の感じられない現代に至っても、その場所で式を挙げることが意味を持ち続けているってすごいなあ。研究書で小難しいかな、と思ったけれど、案外軽く読めた。

  • noémi さん

    人は人生をロマンティックなものであってほしいと思うらしい。だから、簡単に恋は成就せずに波乱万丈の末に結ばれたい。グレトナ・グリーンは英国における恋人たちの「駆け込み寺」だった。しかし、この本を読んでいるうちにかの有名なジョゼフィーヌとナポレオンの離婚の理由を思い出した。カトリックであった彼らが離婚できたのは、教会で挙式せず、「法的な結婚」だけをしたからだ。英国国教会は離婚を認めている。さすれば、結婚後も臆面もなく不倫を繰り返すフランス人より、面倒でも離婚をする英国人のほうがまだ誠実ということなのか。(苦笑

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