ちいさこべ 新潮文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101134253
ISBN 10 : 4101134251
フォーマット
出版社
発行年月
2006年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,454p

内容詳細

江戸の大火ですべてを失いながら、みなしご達の面倒まで引き受けて再建に奮闘してゆく大工の若棟梁の心意気がさわやかな感動を呼ぶ表題作、藩政改革に奔走する夫のために藩からの弾圧を受けつつも、真実の人間性に目を見ひらいてゆく健気な女の生き方を描く『花筵』、人間はどこまで人間を宥しうるかの限界に真正面から挑んだ野心作『ちくしょう谷』など、中編の傑作4編を収録する。

【著者紹介】
山本周五郎 : 1903‐1967。山梨県生れ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。1926(大正15)年4月『須磨寺附近』が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。『日本婦道記』が’43(昭和18)年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yoshida さん

    「ちいさこべ」に興味あり読了。短編を4編収録。実に深く読み応えのある作品が揃っている。「花筵」でのお市を襲う家中の政争、そして自然災害。そこから奮起し艱難辛苦の末に失ったものはあれど、再び以前の生活を取り戻すお市の姿は力強い。「ちいさこべ」では大工の若棟梁茂次が、大火で全てを失いながらも、身寄りをなくした孤児達を引き受けながら店を再建する心意気、奮闘ぶりに感動する。「ちくしょう谷」は赦しの物語と言える。兄の仇への赦し。そして谷の為に生きようとする隼人の姿に感動する。骨太な作品集。他作も読んでいきたい。

  • じいじ さん

    中篇四話、どれも甲乙つけがたい傑作です。【花筵】はズシリとした読み応えがあります。武家に嫁いだ開けっ広げな性格のお市を中心に、時にはユーモアも交えて面白い展開。私のお気に入りは【表題作】何ごとにも意固地で口下手だが、生来の負けず嫌いの23歳の棟梁・茂次が「大留」の再建に奮闘します。火事は「江戸の華:火事があると大工は儲かる…」などとバカな冗談を言ってられません。茂次の仕事先現場に、実家全焼、両親死亡の凶報が…。茂次が残る職人を束ねて「大留」復活の悪戦苦闘が見どころです。山周小説にハズレはありません!

  • こばまり さん

    人間ていじらしいなぁとしみじみ思う。気忙しい年の瀬に読むのにぴったりであった。

  • こばまり さん

    初読時と印象が異なり「花筵」と「ちくしょう谷」のオチに釈然としない。そこまで健気でいられるものかと、私には主人公が不気味に映る。複雑な人物造形や繊細な題材等、新たな表現に挑み続けた大作家の闘志に感銘は受けるけれど。

  • シブ吉 さん

    本作『ちいさこべ』を基にしたマンガを読んで久しぶりに再読。毛色が違った中編四話が掲載された本書。波乱のドラマが展開する『花筵』、意地の裏側にある心意気が清々しい『ちいさこべ』、人として生きるために必要なものとは何か?思わず背筋がすっと伸びるような『ちくしょう谷』、世間の風に当たり、大人の敷居を跨いだ男の物語『へちまの木』、苦労を重ねながらも一歩ずつ踏み出していく主人公たちの姿に感動。ちくしょう谷の言葉、「肝心なことは、事が失敗するかしないかではなく、現に貴方がそれをなすっていることです。」仕事、頑張ろう。

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