戦争といのちと聖路加国際病院ものがたり

日野原重明

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784092271838
ISBN 10 : 4092271832
フォーマット
出版社
発行年月
2015年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
160p;19

内容詳細

「戦争はいじめと同じです」104歳の医師が見つめた戦争と未来へのメッセージ。

目次 : 人生を決めた誘い/ 十字架が立つ大病院/ アメリカ人が開いた病院の歴史/ アメリカ人の職員がいなくなる/ 軽井沢診療所での初仕事/ 太平洋戦争がはじまった/ 忘れられない親交/ スパイ容疑をかけられて/ 大運動会の思い出/ 防空訓練がはじまる〔ほか〕

【著者紹介】
日野原重明 : 1911年山口県生まれ。1937年京都帝国大学医学部卒業。1941年聖路加国際病院の内科医となる。同年12月太平洋戦争開戦。1945年8月同病院内で終戦をむかえる。同年9月GHQに同病院建物を接収されてから、すべて返還されるまでの10年8か月を経験。以来、同病院の院長などをへて、現在は聖路加国際大学名誉理事長、聖路加国際病院名誉院長をつとめる。2005年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    日野原先生は、たゆまぬ努力をされてきた。京大医学部時代には勉強しすぎで結核を発症。完治するもそのことにより戦場に行くことはなかった。大学院時代に聖路加病院に。常に向学心を持ち、よりよい医療について考え実践してきた。聖路加は、アメリカからの宣教医師が1902年に聖ルカ病院として設立。昭和初めにはアメリカの手により立派な大病院に。そのために空襲を逃れ、沢山の怪我人が集まった。戦後はGHQ管理の病院に。聖路加は近くの土地の別建物に移る。返還は、1956年。今の経営危機はなんとかされるべきだと痛感した。

  • ケイ さん

    再読。サリン事件の時に聖路加病院の日野原先生のことを知り、それ以来最も尊敬する方の一人。病院とは、いざと慣れば野戦病院の如くに緊急対応するものだと身をもって示された。このような方や病院が近いうちに必要となるだろうが、もう難しいだろう。そんなことを思いながら、先生の語りに耳を傾けた。

  • Aya Murakami さん

    地元図書館の戦争・平和特集棚。 セイジカ…ではなくセイルカと読む…と本書で改めて知る。そういえばルカが医者だったというのはダンブラウン原作映画「天使と悪魔」で紹介されていたなぁ。 人食いバクテリア・結核のおかげで兵隊にとられずにすんだというのは不幸中の幸い。有名な玉音放送で喜んだというのも作者さんの優しい人柄を表している。ただ許すというのは簡単なようでいて大変苦しい行いと思われる。何でもかんでも許していては犯罪者がはびこる世の中になってしまう。

  • ゆうゆうpanda さん

    104歳の医師が戦争といのちについて書いた本。それだけでも既に恩寵ではないか。亡くなった伯母が聖路加病院で看護師をしていた。日野原氏の語る病院の歴史に伯母の面影を探して読み、感慨深かった。キリスト教の精神に基づいて建てられた病院は思想の変化の最前線に立たされ、時代に翻弄される。建物が守られたことによって助かった命も多いのに、医師は失ったいのちの方を心に留める。戦争の理不尽さ悲惨さを後世に伝える意志の強さ。目の前にあるいのちだけでなく、明日そして未来に生まれるべきいのちを守る…医師の使命感が心に迫ってきた。

  • リノン さん

    「いのちのじかん」で知った日野原重明先生の新刊!ご健在であることにビックリです。104歳の現役医師で、執筆活動も続けているとは!東京都 築地明石にある聖路加国際病院が、アメリカの宣教医師トイスラー先生により明治35年からはじまり、震災、戦争、GHQに奪われ、返還を経て今に至る歴史が分かりやすく書かれています。最後の言葉がいいですね。「きみたちは、人をにくむことに大切ないのちの時間を使わないでほしいと思います。」 こんなに壮大でステキなチャペルのある病院があるなんて、初めて知りました。行ってみたいなぁ。

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