基本情報
内容詳細
既存の思考の呪縛のうちにある、「文学研究」を取り囲む“枠”と格闘し、どうもがいたか。「空間」「文学史」「メディア」をテーマに、全11章で考えていく。
目次 : 第1部 言葉と空間から考える(身体と空間と心と言葉の連関をたどる―梶井基次郎「檸檬」/ 文学から土地を読む、土地から文学を読む―菊池寛「身投げ救助業」と琵琶湖疏水/ 鉄道と近代小説―近松秋江「舞鶴心中」と京都・舞鶴)/ 第2部 文学作品と同時代言説を編み変える(笑いの文脈を掘り起こす―二葉亭四迷「浮雲」/ 作品の死後の文学史―夏目漱石「吾輩は猫である」とその続編、パロディ/ 人格論の地平を探る―夏目漱石「野分」 ほか)/ 第3部 メディアが呼ぶ、イメージが呼ぶ(声の複製技術時代―複合メディアは“スポーツ空間”をいかに構成するか/ 風景写真とまなざしの政治学―創刊期『太陽』挿画写真論/ 誰が展覧会を見たのか―文学関連資料から読む文展開設期の観衆たち)
【著者紹介】
日比嘉高 : 名古屋市出身。金沢大学文学部卒、筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了。博士(文学)。筑波大学文芸・言語学系助手、京都教育大学教育学部講師、同准教授を経て、2009年4月より現職(名古屋大学大学院文学研究科准教授)。カリフォルニア大学ロサンゼルス校日本研究センター客員研究員(2002‐2003)、ワシントン大学客員研究員(2009)。近現代日本文学・文化、移民文学、出版文化が専門(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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