たそがれゆく未来 巨匠たちの想像力“文明崩壊” ちくま文庫

日本SF作家クラブ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480433282
ISBN 10 : 4480433287
フォーマット
出版社
発行年月
2016年03月
日本
追加情報
:
448p;15

内容詳細

科学、進歩、すべて幻想だった。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ざるこ さん

    「たそがれ」とは夕暮れとは別に勢いが衰えていくさまを言うらしい。巨匠たちが、およそ半世紀前に未来を描いた作品群。原発、環境破壊、人種差別など現代で何ひとつ解決されていないことに溜息しか出ない。昔の作品はSFでもロマンチックというか登場人物たちの素直さが古さを感じさせながらも沁みてくるのが好き。漫画も3作収められててお得。宇宙の虫の卵が地球で孵る水木しげる作品が強烈。人工太陽、卵型自殺器、26世紀からの物乞い、美女の合成人間や80万年後の緑色のヒト型。憂う未来を楽しんでしまった。シリーズあと2冊買います。

  • ぜんこう さん

    たそがれゆく、というとおり、全くバラ色じゃない未来が描かれた14篇。松本零士の「男おいどん」の外伝(マンガです)、懐かしかった〜。小松左京「カマガサキ二〇一三年」は先日「SF JACK」で読んだ堀晃「宇宙縫合」とほぼ同じの未来の乞食の話でビックリした。 樹下太郎「夜に別れを告げる夜」はなかなか粋なオチでした。

  • to boy さん

    「文明崩壊」をテーマにしたSF短編集。崩壊といっても未来を暗く描いたものだけじゃないんですね。水木しげる、安部公房、倉橋由美子の作品が良かった。数十年前には現代の情報社会は想像できなかったようです。

  • アーちゃん さん

    図書館本。「おいどんの地球」はマガジンで読んだ覚えあり。高木彬光さんは神津恭介ものしか読んでいなかったので、結構ハードなSFに驚き。また「自殺卵」「鉛の卵」と、作者は違えどなぜかタマゴを扱ったSFが2作。未来がイメージしやすいのか。個人的には「耳鳴山由来」が好みです。

  • やすお さん

    ディストピア・アンソロジーと呼んでもいいかもしれない。どの作品も不幸な世界を描いている。怖いのは、昔の作品が多いのだが、そんな前から、現代を予見していたかのような記述があること。人類は小説家が想像する範囲でしか行動できないのか、それとも小説家の先見の明が特別なのか、どちらも恐怖でしかない。表面的なことをなぞるだけでも楽しめたが、深く考えながらじっくりと読むと、別の景色が見えてくるかもしれない。深く味わえるアンソロジーだ。個人的に面白かったのは、眉村卓の「自殺卵」と筒井康隆の「下の世界」。

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