基本情報
内容詳細
日本建築仕上学会では2004年度から塗装仕様の標準化に着手して、2005年11月に「建築用アルミニウム合金材料 焼付け塗装標準仕様書・同解説」を発行した。本内容は、2005年当時の日本において一般的に採用されていた加熱硬化形溶剤系塗装仕様を分類整理して、素地調整と塗装工程を標準化したうえで、使用する塗料の品質を確保するための材料規格を付録として提示した。しかし、本仕様書では十分な実験的評価に基づいたものではなく従来の経験に基づく内容に留まっており、環境に対する配慮は不十分なものであった。その後、本会研究委員会では実験的な評価に基づく環境に配慮した塗装仕様の標準化をめざした検討を現在も継続している。そのような実験的な評価結果を蓄積したうえで、用語の再検討をして2013年6月に「建築用アルミニウム合金材料 加熱硬化形溶剤系塗装標準仕様書・同解説」を発行した。本仕様書では、2005年11月に発行した標準仕様書より環境に配慮した塗装仕様を提案するとともに、素地調整に用いる化成皮膜処理剤に対しても新たな材料規格を設けていた。
その後、9年間ほど上記標準仕様書が適用されて実績を積み重ねる一方で、2018年9月には「建築用アルミニウム合金材料 粉体塗装仕様標準指針・同解説」を発行した。しかし、未だ完全に粉体塗料のみに移行するほど世の中が成熟しておらず、溶剤系塗料を適用する塗装仕様に対するニーズも大きいことから、1年以上を費やして溶剤系塗装仕様を見直して、今般「建築用アルミニウム合金材料 加熱硬化形溶剤系塗装標準仕様書・同解説 第二版」を発行した。本仕様書では、2013年以降の実験的な評価結果を反映させるとともに、さらなる環境配慮を推進することに重点を置いたが、残念ながら化成皮膜処理剤としてクロムフリー系処理剤を溶剤系塗料と組合わせる塗装仕様を提案することは困難であった。
また、昨今では2030年までに達成をめざすSDGs(持続可能な開発目標)の中にも、人間の健康や安全および地球環境の保全を含む内容は国際目標として大きな位置づけとされており、さらにはESG(E:Environment 環境 S:Social 社会 G:Governance 統治)投資が世界的に推進されている。「環境に対する配慮」は、今後の持続可能性や発展に関するキーテクノロジーであることは明らかであり、このような世界や社会の中で、本仕様書の意義もますます重要性を高めていくことになるであろう。
(本書まえがきより一部抜粋)
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