征夷大将軍研究の最前線 ここまでわかった「武家の棟梁」の実像 歴史新書y

日本史史料研究会

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784800314581
ISBN 10 : 4800314585
フォーマット
出版社
発行年月
2018年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
270p;18

内容詳細

世の中の常識―源頼朝が征夷大将軍に任官されてから、幕末に徳川慶喜が大政奉還をするまでの七〇〇年近くの歴史は、武家政権の時代だった。鎌倉、室町、江戸幕府と、源氏に出自をもつ者が将軍となった。本書の核心―頼朝は、征夷大将軍職を望んでいなかった。鎌倉幕府は四代将軍以降、摂家や親王出身の将軍が続いた。では、いつから将軍は源氏で「武家の棟梁」ということが常識になったのか?歴史を書き換える12論稿を掲載。

目次 : 第1部 鎌倉幕府と征夷大将軍(頼朝と征夷大将軍任官―そもそも、源頼朝は征夷大将軍を望んでいなかった?/ 鎌倉幕府と摂家将軍・親王将軍―知られざる源実朝後の「非源氏将軍」の系譜 ほか)/ 第2部 室町幕府と征夷大将軍(鎌倉将軍と足利将軍―足利将軍家誕生は、「源氏の嫡流」の復活だったのか?/ 足利将軍家と古典籍―源氏将軍の存在根拠となった『源氏物語』『平家物語』 ほか)/ 第3部 征夷大将軍と八幡信仰(「源氏の嫡流」と八幡信仰―源頼朝は、氏神の八幡神に何を求めたのか?/ 足利尊氏と八幡信仰―源頼朝の宗教的権威を継承した足利尊氏 ほか)/ 第4部 征夷大将軍の近世的展開へ(新田源氏と徳川家康―徳川将軍家に振り回された「新田義貞の子孫」たち/ 頼山陽と尊王思想―江戸期の歴史書『日本外史』が語る征夷大将軍像)/ 資料編

【著者紹介】
関口崇史 : 1970年埼玉生まれ。大正大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程満期退学。博士(文学)。大正大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • niwanoagata さん

    非常に良かった 特に前半の「征夷大将軍は源氏でなければならないのか」と「足利氏は鎌倉時代源氏の嫡流だったのか」が非常に参考になった 頼朝が征夷大将軍を望んでいたのか?については鎌倉幕府の成立年代の議論にも重要だと思う。 本書では触れられてないが、頼朝が大将軍を望んだと言うのは重要で、あくまで自論だが近年は「頼朝の将軍就任は形式的なものであり、実質的な文治勅許をもって幕府成立」と言うが、将軍になることで源氏の嫡流であることを確立したならそれは形式的なものではなく、政治的に十分意味があったと思う

  • Francis さん

    最近征夷大将軍についての従来の考え方が変わりつつあることを知っていたので購入。源頼朝は「征夷大将軍」をはじめから要求していたのではなく、朝廷が消去法で任命したものであること、室町幕府の将軍家足利家は「源氏の嫡流」ゆえに征夷大将軍になれたということではなく、むしろ足利家が八幡神信仰などを利用して「源氏の嫡流」工作を行っていたことなどの論文が載せられ、とても面白く読めた。最後の「日本外史」についての論文は退屈だったが、日本人の歴史観が今なお「日本外史」に拘束されていることが分かる。

  • maito/まいと さん

    武士の統領の証・征夷大将軍。その“常識”は、果たしてどこまでが実態だったのかを検証した新書。いわゆる論文集ということもあり大衆向けするものではないのだけど、タイトル通り、学界で論じられてる熱い内容が収録。こういう内容が新書で読める幸せをかみしめるわ〜(笑)「征夷大将軍は清和源氏しかなれない、は結果論」「頼朝は征夷大将軍を望んでいなかった」など、これまでの通念を覆す発表の数々が盛りだくさん。さすがは(今ではなかなか手に入らない)洋泉社のヒットコンテンツ!我こそは歴史の玄人だ、という方はおさえるべき1冊だ。

  • 記憶喪失した男 さん

    最初の論文はかなりよかった。鎌倉将軍家の家系図がのっていて、源頼朝の三代と摂関将軍家二代、親王将軍七代がわかって便利。西園寺家は将軍家であったこともあった。徳川将軍家が賀茂氏だと学者では断言されていた。

  • さとうしん さん

    12本の論考を通じて、鎌倉〜江戸時代の征夷大将軍像、あるいは源氏像の変遷を追う。足利尊氏が征夷大将軍となるまでは、源頼朝個人とのつながりは意識されても、「源氏の嫡流」が将軍となるべきという発想が存在しなかったという点、第三部の八幡信仰との関係、第四部の江戸時代の新田源氏の諸氏の扱いを面白く読んだ。欲を言えば、「前史」として古代の征夷大将軍についても1章を割いて欲しかった。

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