今川氏研究の最前線 ここまでわかった「東海の大大名」の実像 歴史新書y

日本史史料研究会

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784800312631
ISBN 10 : 4800312639
フォーマット
出版社
発行年月
2017年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;18

内容詳細

世の中の常識―公家趣味に傾倒した今川義元は、天下号令のために上洛を目指したが、桶狭間合戦で敗死。その子息・氏真は、信長に報復もできない軟弱大名で、家康にも裏切られて同家は没落してしまった。本書の核心―今川氏は室町将軍家の支流で、駿河守護、遠江守護を務めた。一時は、駿河から尾張の一部まで勢力を拡げ、周辺の有力大名と「同盟」を結び、外交戦略を駆使した大大名だった。

目次 : 第1部 今川領国の領主たち(“今川本家と今川一門”駿河今川氏の「天下一名字」は史実か/ “今川氏の主従関係”今川氏の被官と「駿遠三」の国衆/ “外様国衆・井伊氏と今川氏”今川氏の「徳」が問われた「井伊谷徳政」とは?)/ 第2部 今川氏の外交(“今川氏と京都”公家・将軍家との「外交関係」を支えた今川家の側近たち/ “武田・北条氏と今川氏”今川氏の栄枯盛衰と連動した「甲駿相三国同盟」/ “三河・尾張方面の情勢”織田氏との対立、松平氏の離叛はなぜ起きたか)/ 第3部 桶狭間合戦前後の今川氏と周辺状況(“桶狭間合戦と義元上洛説”「三河守任官」と尾張乱入は関係があるのか/ “今川義元と太原崇孚”臨済宗寺院の興隆と今川氏の領国拡大/ “南信濃・東美濃と三河”桶狭間敗戦以降の三河情勢と「今川・武田同盟」)/ 第4部 今後期待される研究テーマ(“考古学からみた今川氏”今川氏時代の城館跡の特徴を検証する/ “今川氏と検地”「検地」の実像は、どこまでわかっているのか/ “今川氏と和歌”文学活動に長い伝統と実績を持つ家柄)

【著者紹介】
大石泰史編 : 1965年静岡県生まれ。東洋大学大学院文学研究科日本史学専攻修士課程修了。現在、大石プランニング主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • maito/まいと さん

    「桶狭間で負けた名家」のイメージから抜け出せない今川家(涙)だが、当時の日本の中で間違いなく明確な実力を持った家であり、かつ意外と研究が進んでいない勢力。どうしても敗者がイメージ先行になりがちな日本の歴史研究の中で、今川家にスポットをあてた研究本がこの1冊。読んでみると検地や楽市制度など、最先端の施策を進めていたという事実の一方で、ホント未開拓のところがたくさんあり、まだまだ新しい発見の余地を感じるなあ。本作の中では今川・武田・織田の勢力拡大と敵対の変遷が、信長の野望彷彿とさせる緊張感だったことが興奮した

  • niwanoagata さん

    感想は微妙。他の最前線シリーズよりは一歩落ちる内容かなと。編者大石先生の講演会は拝聴したことがあるが、大石先生は別の項目を担当してほしかった。全体的に同じ内容が何度も重複していて、似通った内容が多い。がらっと内容が変わった井伊谷徳政、検地はなかなか面白かった。城館に関しては他と同じでわかってることを羅列した感じで、結論が多少ぼやけていた。室町殿体制に関しては参考になった。検地は「名主加地子得分」等知らない用語が多く勉強になった。個人的には富士大宮楽市辺りの経済を取り上げた方が最前線にふさわしい気がしたが。

  • 春風 さん

    「今川氏」の研究最前線。もちろん、義元のウエイトは高めだが、今川氏の論考が収録される。新書で薄くはあるのだが、単行本として出版されてもいいレベルの重厚な論考が多数収録されており、とても面白かった。徳川家康、織田信秀・信長や、信玄、氏康との関係も論じられており戦国黎明期の東海・関東の情勢がわかりやすい。国衆に関してもその関わりが論じられている。また、義元の尾張侵攻動機や清洲同盟の実態などの、現今の学会での一般認識がどのようなものなのかが多数紹介されており目から鱗。太原雪斎の“雪斎”は庵の名とは知らなかった。

  • 鯖 さん

    今川氏研究なのに小和田先生が執筆されてないところがまさに最前線なんだろうなあと妙な感慨。小笠原先生の雪斎様と義元の関係に触れた章が面白かった。臨済宗の各寺とのネットワークが密で、京都だけでなく尾張等各国の僧侶とも文通していて面白い。直虎ちゃんの大河でもお寺はアジールで、情報の最前線だったものなあ。面白かったです。

  • 六点 さん

    『信長』『秀吉』『家康』『信長2』と続いてきた新進気鋭の研究者による論集である。大河ドラマのお陰でこのような企画が通って、ぬこ田も楽しむことができるのは有難いという他ない。実証的な研究は今川氏についてはまだまだという他ないがこれから進展が見られるであろうと思う。最後の小川論文は今までこのシリーズではなかった今川氏の文運についての研究であるが、氏真が家康やその他知り合いに長っ尻を嫌がられていたのだが、それでも長っ尻したくなる心情が和歌に出ていて面白かった。国文学は素人ですので、中世和歌についても学べた。

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