死体埋め部の悔恨と青春 創元推理文庫

斜線堂有紀

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488445218
ISBN 10 : 4488445217
フォーマット
出版社
発行年月
2025年06月
日本
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

英知大学一年生の祝部は説明会の帰り道に暴漢に襲われ、正当防衛で男を殺してしまう。「助けてやろうか?」偶然通りがかった大学の先輩・織賀の提案で、祝部はいったん男の死体を運ぶことに。しかし混乱したまま乗り込んだ織賀の車には、別の死体が座っていて‥‥。死体を埋めて生計を立てる織賀と、織賀に請われ死体の謎を解く祝部。二人だけの奇妙なサークル活動はどこへ行き着くのか。最注目の著者による初期傑作ミステリ、書き下ろしを加えて待望の復刊!

【著者紹介】
斜線堂有紀 : 1993年生まれ。上智大学卒。2016年、『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    特殊というよりクレイジー設定が得意な著者の、特にぶっ飛んだ1冊。殺された死体を人知れず始末する大学の非公認サークル活動に、どこにでもいる普通の学生が否応なく巻き込まれてしまうのだから。そんな彼が自称部長に埋めるべき死体の殺された理由を推理させられるが、意外な才能を発揮して「真相らしきもの」を言い当ててしまうのだ。おかげで部長に気に入られ泥沼にはまり込んでいくブラックユーモアに満ちたプロセスが、他の作家に真似できないユニークさを醸し出す。この雰囲気を楽しむミステリを楽しめるかどうかで読者は二分されるだろう。

  • えも さん

    いきなり暴漢に襲われ、もみ合ううちに相手を殺してしまった大学の新入生に、先輩が「助けてやろうか」と声をかけ…▼殺害された死体を山に運んで埋める部活。車の中で死体を見ながら殺害の状況を推理。そんな特殊設定に慣れてくると、不思議な魅力を持つ先輩に惹かれていく後輩の心理、そして破滅の予感が、むしろ謎解きよりも気になっちゃうんだよね。

  • いちろく さん

    正当防衛に近い形で殺してしまった暴漢の死体を捨ててもらう代わりに、先輩・織賀の死体破棄業務を今後手伝うことになった主人公の祝部。織賀と祝部が関わる依頼人から引取り破棄していく死体を巡る連作短編でもある。面白い小説を書きます。と某所で公言している著者なだけあり、流れの構成を含めフィクションとして興味深く最後までページを捲ってしまった。「死体を埋めるような人間が、たかだか人間関係で失敗するはずがない。」作中のこの一文が私の中で最後まで尾を引いた。

  • ぜんこう さん

    大学1年の祝部(はふりべ)は公園で殺されそうになって逆に殺してしまう。それがきっかけで同じ大学の3年の織賀と出会い、死体埋め部の副部長にさせられてしまう。もう設定が想像の上を行き過ぎ。部活動(笑)で何人か埋める際にその死体から死んだシチュエーションを想像したり。部の崩壊…こんな終わり方しかなかったのかな〜、と思わせといて、ゾッとする結末。でもこんなに死体が出てくるのに軽く読めるのは嬉しいような何か複雑な気持ち💦

  • 糸巻 さん

    2019年に刊行された作品を改稿、書き下ろしを加えて復刊。大学説明会からの帰り道、見知らぬ男に襲われ正当防衛で相手を殺してしまった主人公・祝部(はふりべ)。突然現れた同じ大学の先輩だという織賀に声を掛けられ誘われるままに死体と共に車に乗ってしまう…。半強制的に【死体埋め部】の部員として犯罪の片棒を担ぐことになってしまった祝部が、回を重ねるうちに織賀との関係性が深まるのが好い。薄まる罪悪感や、もう抜け出せないだろう織賀には危うさが付き纏う。終盤の2人に愕然としたが続編なのか?あるのでこれは絶対に読みたい。

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人物・団体紹介

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斜線堂有紀

上智大学卒。在学中の2016年、『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞してデビュー。2020年発表の本格ミステリ『楽園とは探偵の不在なり』(ハヤカワ文庫JA)で、「ミステリが読みたい!2021年版」国内篇第2位など各ミステリランキングに続々ランクイン。本書

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