核エネルギー革命2030 核融合と4種の新型原子炉がひらく脱炭素新ビジネス

斉藤壮司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784296204595
ISBN 10 : 4296204599
フォーマット
出版社
発行年月
2024年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
248p;21

内容詳細

「再生可能エネルギーと原子力は非常に相性が良い」(ビル・ゲイツ、マイクロソフト創業者)
「核融合が電力不足の解決策になる」(サム・アルトマン、オープンAI CEO)

2050年までのカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)の達成、ウクライナ情勢などに端を発するエネルギー不安、自動車などの電動化やAI(人工知能)などIT技術の発展で止まる気配がない電力需要の増大。人類を悩ますこれらの問題を一挙に解決する切り札として「核エネルギー」、すなわち核融合や原子力が改めて注目されている。
例えば2023年に中東ドバイで開かれた気候変動を話し合う国際会議「COP28」では、今後推進すべき脱炭素技術の一つとして「原子力」が挙げられた。最終日に参加国の合意で採択される決定文書にCOPが原子力を明記したのは初めて。カーボンニュートラルの実現に、原子力が不可欠であるとCOP参加国が認めたことになる。

■背景に核エネルギー技術の急速な進歩
背景には、核融合発電や新型原子炉といった核エネルギー技術の急速な進歩がある。「永遠に30年後の技術」と揶揄されてきた核融合発電は、10年後の2030年代にも実用化できる可能性が見えてきた。大学や国の研究機関などから飛び出した研究者たちが設立した多数の核融合スタートアップが開発にしのぎを削っているからだ。原子力発電でもスタートアップが登場し、小型モジュール炉(SMR)や高温ガス炉(HGTR)、高速炉(SR)など、安全性を高めつつ、効率や機能を向上させた新技術が登場している。
これらスタートアップを資金面で支援しているのが巨大IT企業の投資家たちだ。各社の支援リストには、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ、ChatGPTで生成AIを切り開いたオープンAI CEOのサム・アルトマン、米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾスといった著名投資家や大企業の名前が並ぶ。未来のゲームチェンジを狙った投資競争はもう始まっているのだ。
本書は核エネルギー技術を長年取材してきた専門記者二人が、新しい核エネルギー発電技術が期待される背景や技術的な特徴をわかりやすく解説する。実用化に向けた課題やビジネスの動向を踏まえて、カーボンニュートラル時代のエネルギー新技術の潮流を理解できるようにする。

【著者紹介】
斉藤壮司 : 日経クロステック・日経ものづくり記者。2017年日経BP入社。主に製造業における企業動向や最新の機械技術を担当、ロボット、半導体製造、材料などの技術を幅広くカバーする。福島第1原子力発電所の廃炉技術の取材を機に、核エネルギー技術の動向を追っている

佐藤雅哉 : 日経クロステック記者。2014年日経BP入社。先端半導体や量子コンピューター、核融合といった次世代技術を中心に取材する。製造、自動車、IT分野の取材経験も豊富。2017年から2022年は日本経済新聞社でビジネス報道ユニットの記者として半導体・電子部品分野を担当した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ゼロ投資大学 さん

    核融合発電は夢のエネルギー技術として、数十年研究が続けられてきた。燃料1グラムから石油8トン分もの膨大なエネルギーを生成できることが強みで、核分裂と違って深刻な放射性廃棄物をほとんど生み出さないので環境にも優しい。要求される技術へのハードルの高さから、技術の進捗は停滞していたが、多くのスタートアップの参加で実用化のスピードアップが期待される。

  • Go Extreme さん

    核エネルギーが脱炭素実現の切り札 幕開けを告げるCOP28・原子力推進 脱炭素・エネルギー安全保障・電力逼迫を一挙解決 夢の核融合実現 COP・核エネルギー推し 核エネルギー・ルネサンス 電力需要の増大→核エネルギー加速 地上の太陽が輝く日、スタートアップ参入で加速: 加速する世界の核融合開発 世界・核融合実証プロジェクト 核融合スタートアップの現在 次世代狙う4種の新型原子炉 エネルギー開発・中国の影響力: 建設実績 特許分析 中国の攻勢 原発再稼働と60年超運転の安全性: 変わる高経年原発の安全規則

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斉藤壮司

日経クロステック・日経ものづくり記者。2017年日経BP入社。主に製造業における企業動向や最新の機械技術を担当、ロボット、半導体製造、材料などの技術を幅広くカバーする。福島第1原子力発電所の廃炉技術の取材を機に、核エネルギー技術の動向を追っている

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