基本情報
内容詳細
歴史学という学知は、近現代の日本においていかに生まれ、展開してきたのか。歴史学そのものを歴史化する「史学史」の視点から、歴史学のアイデンティティを確認し、そのあり方を問い直す。ここ四半世紀の間に著者が世に問うた歴史批評論考を三つのテーマにそって精選する現代文庫版オリジナル「歴史論集」の第一冊。
目次 : 問題の入口 「歴史の語り方」のメタヒストリー(“正典”なき時代/ 二〇世紀歴史学の「古典」/ 歴史の「語り方」がなぜ問題となるのか)/ 1 「歴史学」という近代の装置(「歴史学」という言説/ ナショナル・ヒストリーへの「欲望」/ 文学史の饗宴と史学史の孤独)/ 2 鏡あるいは座標軸としての「民衆史研究」(違和感をかざす歴史学/ 民衆史研究と社会史研究と文化史研究と―「近代」を対象とした/ 三つの「島島」)/ 3 歴史学の認識論的転回へ向かって(歴史意識の八〇年代と九〇年代/ 「評伝」の世界と「自伝」の領分―史学史のなかの個人史研究/ 史学史のなかのピエール・ノラ『記憶の場』/ 現代歴史学の「総括」の作法―民衆史研究・社会運動史・社会史研究を対象として)
【著者紹介】
成田龍一 : 1951年生まれ。日本女子大学名誉教授。近現代日本史。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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