基本情報
内容詳細
薬物療法で比較的短期間に軽快するうつ病も少なくないが、その一方で遷延化ないしは慢性経過をとる例も多く、薬物療法に限界があることはSSRIやSNRIという新しい武器を手にした現在でも変わらない現実として受け止めなければならない。それだけに個別性の理解を深め、最適の治療に結びつけるためには精神病理や精神療法の関与は不可欠である。本書は、各分野の代表的論者が、現在のうつ病臨床に求められているものを、教科書とは違った視点から、縦横無尽に論じる。
目次 : うつ病の行動遺伝学的構造/ うつ病の症状構成―制止、不安・焦燥、自殺念慮を軸として/ 「逃避型抑うつ」再考/ うつ病と最も関連するパーソナリティ特徴は?―当世うつ病病前性格事情/ 気分障害の辺縁領域―構造主義的視点からの考察/ 存在の耐えがたき空虚―ポスト・メランコリー型の精神病理/ 回復論の視点からみたうつ病治療/ 気分障害の精神分析―無能力感と境界形成をめぐって/ 特別寄稿 診察室での軽症うつ病の臨床研究
【著者紹介】
広瀬徹也 : (財)神経研究所附属晴和病院/帝京大学名誉教授
内海健 : 帝京大学医学部精神神経科学教室(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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人物・団体紹介
広瀬徹也
1961年東京大学医学部卒。1966年「躁うつ病の経過に関する研究」で医学博士。1971年晴和病院医長。従来のうつ病とは異なる新しいタイプと出会い、「逃避型抑うつ」として1977年に論文発表、話題となる。1976年帝京大学医学部助教授、87年同教授。2002年帝京大学名誉教授、晴和病院院長。2007
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