潮首岬に郭公の鳴く

平石貴樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334913144
ISBN 10 : 4334913148
フォーマット
出版社
発行年月
2019年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
352p;19

内容詳細

函館で有名な岩倉家の美人三姉妹の三女が行方不明になった。海岸で見つかった遺留品のそばに、血糊のついた鷹のブロンズ像。凶器と思われたこの置き物は、姉妹の家にあったものだった。祖父は家にある芭蕉の短冊額のことを思い出す。一つ家に 遊女も寝たり 萩と月。旅に病んで 夢は枯野を 駆け廻る。鷹ひとつ 見つけてうれし 伊良湖崎。米買ひに 雪の袋や 投頭巾。俳句に見立てた殺人事件なのか?三女の遺体が見つかっても、犯人の手掛かりは得られないまま、事件は新たな展開をみせる―。三女が行方不明になったときから、謎は始まった。

【著者紹介】
平石貴樹 : 1948年北海道生まれ。東京大学文学部教授などを歴任し、現在は同大名誉教授。’83年に「虹のカマクーラ」ですばる文学賞を受賞後、推理小説を中心に発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • W-G さん

    久しぶりに直球で良質な本格。新本格ではなく本格というところがミソ。読み物として退屈にもなってしまう捜査の過程も、良くも悪くも本格。有栖川有栖氏推薦文にあるように、横溝正史『獄門島』を下敷きにした事件だが、警察視点で進行のため、どちらかというと鮎川哲也に近い印象。メインの物理トリックは、図解入りで気合いが入っており、本格好きの心をくすぐる。しかし、最初から図で見せれば、見破れた読者がたくさんいそう。トリックの肝の部分を天気予報を信じ切って組み立てているところも疑問。知らなかった作家さんなので、他も読みたい。

  • ちょろこ さん

    洞察力に感嘆、の一冊。舞台は函館。資産家で有名な岩倉家の美人で有名な三姉妹。その三女が殺されたことを発端に始まる連続殺人。被害者、岩倉家をとりまく人間関係、アリバイ確認が大部分を占め牛の歩みを思わせるほどじっくり読ませる。そして待ちに待った真相、静寂に包まれた探偵役の説明会なるものにはスピード感と緊張感が走る。全てを見抜き真実へと導いた探偵役の洞察力にはただ感嘆するばかりだ。執念に戦慄。人とはここまで鬼にもなれるものなのか…悲哀が心に渦巻く。至るところに横溝作品の雰囲気も味わえる正統派本格ミステリ。

  • buchipanda3 さん

    長編。これは本格の味わい十分、何とも緻密で大胆なミステリを堪能した。舞台は現代の函館、資産家・岩倉家の美人3姉妹が事件に巻き込まれ、それも芭蕉の句に見立てた殺人という異様なもの。物語の大半は刑事たちの地道な捜査で、函館弁(著者の故郷らしい)にまったりしつつ、明らかになる複雑な人間関係に目が回りそう。捜査が行き詰まった時、見立ての超絶物理トリック解明を切っ掛けに、逆算するかの如く事件の構図を見出した探偵役の推理に感服。さらに動機に慄いた。終盤の供述に呆然となる中、様々な伏線と事件の概要が頭の中を駆け巡った。

  • fwhd8325 さん

    本格的な推理小説に、このライトノベルのような表紙は如何なもなのだろうか。じっくりと犯人捜しを楽しむことができる作品だと思いました。しかし、他の作品や作家と比べることはしたくありませんが、やっぱり比べてしまう。それはそれで、久しぶりにかつてワクワクした作品を読み返すと言う気持ちにさせてくれたこともありがたいと感じて良いのかもしれません。

  • ちーたん さん

    ★★★☆☆初読み作家さん。このミス2020第10位作品。装丁の可愛らしい絵のイメージからは想像してなかった本格ミステリ。舞台は北海道の函館。岩倉家一族の孫娘・美人三姉妹の三女が行方不明になり潮首岬で遺体となって見つかる。当主の元には『芭蕉の名を汚す強欲の者ども、皆滅びよ。』と脅迫状が届いていた!岩倉家に眠る4枚の芭蕉の俳句による見立て殺人か?刑事視点の一人称で淡々と物語は進む。捜査経過が丁寧に描かれる分、起伏が平坦で自分にはちょっと退屈でした💦後どの人も好きになれず…。でも本格ミステリなのは間違いない!

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