喪失の戦後史 ありえたかもしれない過去と、ありうるかもしれない未来

平川克美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784492062012
ISBN 10 : 4492062017
フォーマット
出版社
発行年月
2016年08月
日本
追加情報
:
237p;19

内容詳細

1973年、すべてが変わった。東京・蒲田の町工場で生まれ、高度経済成長期から今日までの栄枯盛衰をリアルタイムで見てきた著者による体験的戦後史論。

目次 : 第1講 忘れられた戦前昭和―小津映画と帰ってこなかった次男たち(変わったものと変わらなかったもの/ 人口動態という指標 ほか)/ 第2講 占領下の日本―「日本封建制の優性遺伝子」と家族形態(蒲田にあった企業ユートピア/ キネマの天地と労働者のユートピア ほか)/ 第3講 高度経済成長期の希望―ヒーローを必要としていた時代(「八紘一宇」をリングで実現した力道山/ 敗戦のトラウマ ほか)/ 第4講 相対安定期の夢―『あしたジョー』から『釣りバカ日誌』の時代へ(闇市を観察していた下村治/ 足下の現実から理論化された国民経済学 ほか)/ 第5講 分断の停滞期―長期デフレという嘘と「三方一両損」の時代(白川前日銀総裁の発言/ グローバリズムの登場 ほか)

【著者紹介】
平川克美 : 事業家、文筆家、「隣町珈琲」店主、声と語りのダウンロードサイト「ラジオデイズ」代表(株式会社ラジオカフェ代表取締役)、立教大学大学院客員教授。1950年、東京都生まれ。1975年早稲田大学理工学部機械工学科卒業。友人の内田樹氏らと渋谷区道玄坂に翻訳を主業務とするアーバン・トランスレーションを設立、代表取締役となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 踊る猫 さん

    団塊の世代による、真摯な「戦後」の総括。資本主義を支えた世代、バブルを知っている世代だからこその良心的な懺悔とも受け取れる。リベラルの真髄を生きる著者の分析は時に『あしたのジョー』や小津映画に飛び、経済的なトピックを浚いながら政治にも言及され、アカデミズムを歩んだ人には書けないある種の「浅く広く」「縦横無尽」なフットワークを活かした考察となっているように思う。その分ぬるいといえばぬるいが、刺激的で面白いから困りもの。無責任に聴衆を煽らない良質の講義となっており、上手く練られた構成はもっと評価されるべきかと

  • amanon さん

    日本史プロパーではない、工場町蒲田で育ち、長らく会社社長を務めた著者ならではの視点で読み解く日本戦後史が独特のリアリティを放っている。高度成長期を経て、相対的成長期、そしてバブル崩壊…著者が何度か述べている通り、過ぎてしまった今となっては何とでも言えるけれど、リアルタイムでは「どうしてあんなことを…?」と突っ込みたくなることばかりというのが、いわば歴史の常なのかもしれない。だからこそ、甘い弄言や威勢のいい掛け声に惑わされず、過去に何が起こったかを冷静に受け止め、今後にいかすべき。現代を読み解くための一冊。

  • nizimasu さん

    平川さんの本の中では圧倒的に「移行期的混乱」というのが好きで日本の会社社会の変遷を描いているのは藻谷さんの人口減少社会と並んで日本の企業社会や社会構造を分析した本では秀逸だと思った。その表裏一体となすような家庭の変化についても分析しているのがこの本だ。家庭というのは一般的に核家族化というのがキーワードだが平川氏はそのプロセスを家庭の解体という。そういうのは日本の社会構造が戦後になる際に、大きく家族主義から舵を切ったこと。さらには高度経済成長の中でより資本の論理が家族の中ではびこっていったと説く。素晴らしい

  • Asakura Arata さん

    現状維持で縮小しましょうと言っても、余裕のないために不安が強い人には、やはり一発大きくいきましょう、という方が魅力的なのだろうなあ。現実問題、前者の方が良いに決まっているのだが。余裕のない不安な人に、いかに安心してもらうかがポイントだ。

  • 陽之理 さん

    政治イベントの話ではなく、どういう雰囲気で戦中、戦後の社会が変わってきたのか、に関心があります。

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平川克美

文筆家、「隣町珈琲」店主。1950年、東京・蒲田の町工場に生まれる。早稲田大学理工学部機械工学科卒業後、翻訳を主業務とするアーバン・トランスレーションを設立。1999年、シリコンバレーのBusiness Cafe Inc.の設立に参加。2014年、東京・荏原中延に喫茶店「隣町珈琲」をオープン(本デー

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