真田信之父の知略に勝った決断力 PHP新書

平山優

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569830438
ISBN 10 : 4569830439
フォーマット
出版社
発行年月
2016年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
平山優 ,  
追加情報
:
414p;18

内容詳細

戦国時代を代表する知将・真田昌幸の嫡男真田信之は、父や弟の信繁と別れて徳川側につき、真田家を守り抜いた男として知られる。義を重んじた男の九十三年の生きざまを、真田家研究の第一人者が綴る決定版。

目次 : 第1章 信之の生い立ちと家族の群像/ 第2章 武田氏滅亡の衝撃と天正壬午の乱/ 第3章 真田昌幸と信之の飛翔/ 第4章 信之の決断/ 第5章 苦難の連続だった信之の内政/ 第6章 大坂の陣と信之/ 第7章 上田から松代へ/ 第8章 「土呑み裁判」からキリシタン対策まで―もめごと、さまざま/ 第9章 相次ぐ不幸/ 第10章 信之、最後の戦い

【著者紹介】
平山優 : 1964年東京都生まれ。立教大学大学院文学研究科博士前期課程史学専攻(日本史)修了。専攻は日本中世史。山梨県埋蔵文化財センター文化財主事、山梨県史編さん室主査、山梨大学非常勤講師、山梨県立博物館副主幹を経て、山梨県立中央高等学校教諭。2016年放送の大河ドラマ「真田丸」の時代考証を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 岡本 さん

    Kindle。一般的には知名度が低く影の薄い、真田幸村の兄こと真田信之だが、真田家を江戸時代に残し、いつ改易にあってもおかしくない状況を幾度も乗り越えた名君である。本書は真田信之の生涯を纏めた一冊であり軍事だけでなく領主としての内政も記載が細かい。合戦などの軍事パートは馴染みがあって読むのに難は無かったが、全10章なれど全体の3割近くにも及ぶ第5章の上田領の内政は正直量も多く読みづらいテーマで苦戦を強いられた。彼の業績をしっかりと知りたい方にはお勧め。

  • buchipanda3 さん

    著者は「真田丸」の時代考証担当の一人。大坂の陣以降の真田家はどうだったのかというのと信之の立場からの真田家を読んでみたいと思い手に取った。前半は父昌幸と共に歩んだ歴史。堅実な働きぶりは昌幸からの信頼が厚かったことを伺わせる。後半は主に信之による内政。戦乱後の領内再建ぶり、真田家存続のために発揮した政治力などが目を引く。そして家綱の代まで仕えたとは。実直な姿勢で時代の移り変わりにも適切に対応していく手腕が見事と思った。信之以降、松代藩は明治維新まで真田家で続いたとのこと。堅実さ継承か。まさに礎だった。

  • 叛逆のくりぃむ さん

     真田昌幸の嫡男であり、家康、秀忠、家光、家綱と四代に亘って仕えた真田信之の評伝。決定版という謳い文句に恥じず、非常に広範に記述されている。93まで長生したことから考えれば当然であるが、関ケ原以後の記述が多い。自然災害、弟の大坂入城、息子の後継者問題と難しい判断を迫られる中、齟齬なく判断を下していく様子は、非常に興味深かった。

  • ペロ さん

    戦国時代は家を存続することは攻めること。やらなければやられる。真田家では幸隆や昌幸が大活躍した。かたや太平の世では家を存続することは守ること。この地味だが重要な役目に生涯を捧げたのが信之だ。享年93才はかなりの長生きだが,子や孫に先立たれるなどの不幸のため死んでも死にきれなかったのかもしれない。本書で信之を深く知ると信繁がちょっと小さく感じる。父と弟の助命に奔走し,苦しい経済状態ながら大量の米を九度山へ送り続け,大坂の陣後は信繁との内通の疑念を晴らすべく再度奔走する。まさにこの兄あってこその信繁なのだ

  • kiriya shinichiro さん

    労作。某さんと違って、むやみに結論を出さない態度をつらぬいていて、好感がもてました。黒田さんの本も読んでみたいと思いました。しかし、浅間山が噴火しすぎ。これじゃみんな上田から逃げちゃうよな……農家、じゃないよ、お百姓さんが全滅しなかったのが不思議なぐらいです。誰でも苦労するよね。あと小松姫がちゃんと九度山に仕送り手伝ってたのは好感度アップしました。20年近くも(幕府命令で)隠居できなかったのに、息子に恨まれるとか、ほんとお兄ちゃん可哀想だなあ……お通さんと文通ぐらい、させてあげていいよ。

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