僕とぼく 佐世保事件で妹を奪われた兄と弟 新潮文庫

川名壮志

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101214627
ISBN 10 : 410121462X
フォーマット
出版社
発行年月
2021年04月
日本
追加情報
:
302p;16

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 007 kazu さん

    佐世保小学生女児殺害事件の被害者の兄2人。2人のその後の人生も含めた半生を描く手記。序盤、幼い立場から見た癌の母親が衰弱し、亡くす様子は胸に迫る。が、その後、2人に追い打ちかけるように襲い掛かった悲劇は異次元のものだった。読み易さとは相反し、読者にもし彼らの同級生だったら、学校教師だったら、親だたら、そんなifを突き付けられ続ける。歳の離れた妹をさっちゃんと呼ぶ長兄の「僕」に怜美(さとみ)と呼ぶ次兄の「ぼく」。悲報に接し号泣する「僕」と感情を抑え周りに動揺を悟られないようにする「ぼく」。(続く)

  • ガブリエル さん

    「謝るなら、いつでもおいで」の著者による、佐世保女児殺害事件の被害者家族の兄「僕」と弟「ぼく」の目線で描かれた彼らの葛藤と再生の記録。中学の先生が「ぼく」に事件の一報を知らせるやり方がありえない杜撰さ。ひどい学校だ。事件の時に周りの大人が彼を精神的に支えてあげられなかったのが残念だけど、その彼が紆余曲折を経てやっと信頼できる人を得たことに心底ホッとする。どんな事件にも被害者と加害者そしてその双方の家族がいて、彼らの誰もがその後の人生を狂わされているということに思いを及ぼす一助になる作品でした。

  • kiki さん

    生きていくって辛い事ばかりだけど、想像を絶する程の悲しい出来事が、次々とこの家族に襲い掛かる。病死してしまったお母さん、そして殺されてしまった少女、2人はどんな気持ちで天国から残された家族をみているのかな?何故被害者家族ばかりこんな辛い思いをしなくちゃいけないのかな。この本を、大人になった加害者少女が読んでいてくれることを願います。

  • 無理矢理読書会@半田建設 さん

    自分の記憶の中にも微かに残っている佐世保自動殺害事件被害者のその後を描いた本です。何と言っても小6の女の子が同級生を殺害した事実が衝撃なのですが、父親は心が崩壊していきます。殺された女の子には二人の兄がいるのですが、長男は家族が崩壊していく現実から逃避し、次男は父親を励まし何とか元の家族の雰囲気に戻そうとします。然し、次男は精神的に病んでしまいます。最後には長男が結婚をし、父親に孫を抱かせると父親が元の姿を取り戻していきます。最後まで読み通すと、生命誕生の地から、人の死の哀しさを見せつけられた本でした。

  • もけうに さん

    佐世保事件というより、被害者の兄2人の人生が縷々綴られているだけ。兄弟だが性格は正反対。兄は事件当時佐世保にいなかったせいか、母の死の方が人生に与えた影響は大きそう。息子達の視点から見ると、父親の印象が大分変る。被害者と最も距離が近く、年齢も低く繊細な性格の弟が一番人生を狂わされている感。「普通」に戻ることは出来ないが、新たに歩み出すことは出来る。最初は現実感が無く、次第に哀しみに飲まれ、ゆっくりと「良い意味で」被害者のことを忘れていく。良い思い出、元気な頃を思い出せるようになる。喪の行程。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

川名壮志

1975(昭和50)年、長野県生れ。2001(平成13)年毎日新聞社に入社。初任地の長崎県佐世保支局で小六女児同級生殺害事件に遭遇する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品