近代アジアの啓蒙思想家 講談社選書メチエ

岩崎育夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065241776
ISBN 10 : 4065241774
フォーマット
出版社
発行年月
2021年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
248p;19

内容詳細

西欧に生まれた「啓蒙思想」が、現在のアジアを作った。いちはやく西洋に学び、アジア諸国の先行例となった福沢諭吉。中国共産党の創設者・陳独秀と、文学革命を謳った胡適。インドネシアの女性運動の先駆者、カルティニ。さらに、インドのネルーとガンディー、朝鮮の儒教知識人・朴泳孝、日本に学んだベトナムのファン・ボイ・チャウなど、先覚者たちの波乱の生涯と、近代アジアの苦闘の歴史。

目次 : はじめに―「啓蒙思想」は過去のものか?/ 序章 啓蒙思想の誕生と明治日本/ 第1章 ヨーロッパは革命の賜物だ―中国 陳独秀と胡適/ 第2章 それは私の一生の望みです!―インドネシア カルティニとハッタ/ 第3章 われわれの人生は、枯木に行く手を塞がれている―インド ネルーとガンディー/ 第4章 残念ながら私はわが国に生まれた―朝鮮・ベトナム・タイ・シンガポール・トルコ/ 終章 一身にして二生を経るが如く―近代アジアの共通体験

【著者紹介】
岩崎育夫 : 1949年、長野県生まれ。立教大学文学部卒業。アジア経済研究所地域研究第一部主任調査研究員、拓殖大学国際学部教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 樋口佳之 さん

    啓蒙思想(社会主義思想もか)はヨーロッパにおいて内在する課題を乗り越えるものとして生まれてきたものであるのに、アジアにおける受容は植民地支配からの解放という外的課題の克服に従属するものとしてあったのだなって、その歪みは現在にも引き継がれているのではなんて読み終えました。ホーおじさんの懐の広さは魅力的でした。

  • 羊山羊 さん

    アジアがいかにして近代的思想を自国に取り入れたのかを、各国の著名な啓蒙思想家達を例に上げながら迫る。様々なパターンがあるが、おおよそは、「発蒙思想を用いて、自国の古い伝統を変革しようとしたということ」と、「植民地化への抵抗」の2種に分けられる。その中でも特にインドは面白く、西洋の物質文を堕落として、西洋文明を取り入れつつも自国の伝統への強力なプライドは忘れない。この辺り、今でも独特な発展の仕方を続けるインドのあり方に通じるものがあるのではないかと思う。→

  • 小鈴 さん

    ありそうでなかったアジアの啓蒙思想家をまとめた本。日本から始まりトルコまで。先に大東亜時代の『初等科地理』の教科書を読んでいるから、余計に身につまされる。日本は良くも悪くも冊封体制下にはなく儒教を批判し啓蒙思想を吸収。日本がアジアの啓蒙思想ハブセンターになる一方、黄色い西欧国家として朝鮮、中国を抑圧する。遅れて目覚めた中国やベトナムは啓蒙思想だけでなく共産主義に出会う。保守派(儒教)、啓蒙思想、共産思想の三つ巴。中国は、知識層の啓蒙思想の多い国民党を追い出したんですよね。啓蒙思想が弱い理由に納得だ。

  • 小鈴 さん

    最終章の「一身にして二生を経るが如く---近代アジアの共通体験」が味わい深い。グローバリゼーションの結果、西欧がアジアに到達し、近代思想と科学と出会い、中国を中心とした儒教的価値観が相対化されていく。アジアの大半は儒教的価値観から脱却する必要に迫られた。それは2千前に出来た統治思想からの大転換だった。西欧から生まれた啓蒙思想は西欧型教育をアジアにも普及し、その結果、植民地から独立していくという皮肉な結果となった。啓蒙思想は西洋に限定しない解放の思想だった。西欧から見れば、西洋化された東洋の紳士(WOGs)

  • templecity さん

    アジアの啓蒙思想家がどのような背景で出てきたのか。欧米での民主化は神は絶対という位置づけで君主が統治していたが、革命等によって民衆が統治することが可能となった。アジアでは産業や技術の発展した欧米が攻めてきたが立ち向かうことが出来なかった。それ故、同じように昔からの慣習や教えの下では駄目だという危機感から啓蒙思想家が出現した。また日本がいち早く近代化したことから、日本を真似て近代化を目指す思想家もあった。孫文などもそう。

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