基本情報
内容詳細
発達障害より生きづらい?
あなたももしかしたら「グレーゾーン」かもしれない。
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発達障害について広く認知されるようになり、
自分も発達障害かもしれないと医療機関を訪れる人も増えてきた。
そんななか多くなっているのが、徴候はあるものの診断には至らない「グレーゾーン」。
診断には至らないとはいえ、じつはグレーゾーンのほうが生き辛いという研究もあり、最近注目されている。
本書は、こだわり症、疑似ADHD、社会的コミュニケーション障害、不安型愛着スタイルなど、
タイプ別に発達障害未満の生きづらさの傾向とその対策について解説する。
発達障害、パーソナリティ障害、愛着障害など、
現代人のこころの闇に最前線で向き合い続ける
精神科医が心をこめて書き下ろす渾身の一冊!
目次
はじめに 発達障害未満なのになぜ生きづらいのか
第1章 「グレーゾーン」は症状が軽いから問題ない?
・「様子を見ましょう」――子どものグレーゾーンにありがちなケース
・この生きづらさはどこから来るのか――大人のグレーゾーンの場合
・本当のADHDよりも生きづらい疑似ADHD
・グレーゾーンは愛着や心の傷を抱えたケースが多い
・発達障害に似ているけど、診断に至らない
第2章 同じ行動を繰り返す人たち――こだわり症・執着症
・一つの行動パターンに執着する
・ビル・ゲイツの有名な癖
・作家・村上春樹の場合
・正しさにこだわりすぎると…
・「これ以上ママを苦しめないで」
・正義感が強すぎる場合
・研究者人生の「コペルニクス的転回」
・執着気質と強迫性パーソナリティ障害
・電車マニアの青年の場合
・とらわれから脱出するためには?
・幼いころ満たされなかった欲求へのとらわれ
第3章 空気が読めない人たち――社会的コミュニケーション障害
・KYだけでは、発達障害と診断されない
・「コミュ障(コミュニケーション障害)」についての誤解
・言語能力が高くてもコミュニケーション能力が高いとは限らない
・声が大きすぎる人
・ASDの社会的コミュニケーション障害とは?
・人と目が合わない
・話は面白いし、積極的だが、人の気もちがわからない
・人とのちょうどいい距離感がつかめない
・コミュニケーション能力はあるのに人づき合いを避けてしまう人
・人と親しめない「非社会性タイプ」と「回避性タイプ」
・世界中で急増中の「回避型愛着スタイル」とは?
第4章 イメージできない人たち――ASDタイプと文系脳タイプ
・イメージできる能力はコミュニケーション能力にも影響する
・ものごとを客観視し、俯瞰することができない
・フランツ・カフカの場合
・成績優秀なのに、就職で苦労した青年
・四十代で職業選択の間違いに気づいた女性
第5章 共感するのが苦手な人たち――理系脳タイプとSタイプ
・システム思考のSタイプ
・ジェフ・ベゾスの場合
・イーロン・マスクの場合
・ASDは超男性脳をもっている?
・仕事はできるが、妻が爆発する理由がわからない
第6章 ひといちばい過敏な人たち――HSPと不安型愛着スタイル
・過敏で傷つきやすい二つのタイプ
・ASDタイプと不安型愛着スタイルの過敏さの違い
・学校に行くと気分が悪くなる少女
・ASDと紛らわしい「恐れ・回避型愛着スタイル」
・夏目漱石の場合
・休養しすぎると逆に過敏さが増していく
・過敏さから視点を切り替えるトレーニング
第7章 生活が混乱しやすい人たち――ADHDと疑似ADHD
・不注意やミスの背景にある実行機能の問題
・ADHD急増の謎――疑似ADHDかもしれない
・ADHDと疑似ADHDの見分け方
・処理速度は速いのに失敗が多い場合
・ADHDの人が依存症になってしまいやすい理由
・取り込む情報を減らして、振り返るスペースをつくる
・意志決定やプランニングが弱い人ほどすぐ決めてしまう
・意志決定がなかなかできない三つのタイプ
(1)決断や責任を逃れようとする「回避性タイプ」
(2)日常の動作にも時間がかかる「強迫性タイプ」
(3)何ごとも他人に頼る「依存性タイプ」
第8章 動きがぎこちない人たち――発達性協調運動障害
・「発達性協調運動障害」とは?
・体の動きが不器用だと、コミュニケーションが苦手になりやすい
・板書が苦手な中学生
・脳の統合を助けるトレーニングとは?
・ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフの場合
第9章 勉強が苦手な人たち――学習障害と境界知能
・勉強が苦手になる五つの原因とは?
・気づかれにくい知的障害のケース
・医学部しか選択肢のなかった青年
・不登校から引きこもりになっていた女性
・学習障害とワーキングメモリ
・ワーキングメモリが弱いと何が起きるか
・ワーキングメモリは社会的スキルとも無関係ではない
・勉強でつまずく子に多い発達特性
・ワーキングメモリを鍛えるには?
・トム・クルーズの場合
第10章 グレーゾーンで大切なのは「診断」よりも「特性」への理解
・十年後には診断がガラリと変わる
【著者紹介】
岡田尊司著 : 1960年、香川県生まれ。精神科医、作家。医学博士。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒。京都大学大学院医学研究科修了。長年、京都医療少年院に勤務した後、岡田クリニック開業。現在、岡田クリニック院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害治療の最前線に立ち、現代人の心の問題に向かい合っている。小説家・小笠原慧としても活動し、作品に横溝正史賞を受賞した『DZ』、『風の音が聞こえませんか』(ともに角川文庫)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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