地の果ての獄 上 山田風太郎ベストコレクション 角川文庫

山田風太郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041356685
ISBN 10 : 4041356687
フォーマット
出版社
発行年月
2011年03月
日本
追加情報
:
15cm,339p

内容詳細

北海道が一般の人にとって地の果ての島だった明治19年。薩摩出身の青年、有馬四郎助は月形の樺戸集治監の看守に着任した。そこは刑期12年以上の凶徒を集めた人間の運命の吹きだまりであった。正義感あふれる四郎助は、個性的な囚人たちが起こす奇怪な事件に厳しく対しようとする。だが、元与力のキリスト教教誨師・原胤昭との出会いがその運命を変え始め…。明治に生きる人々の姿をつぶさに拾い上げた圧巻の人間ドラマ。

【著者紹介】
山田風太郎 : 1922年兵庫県生まれ。東京医科大卒。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眠中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞を受賞。その後、58年『甲賀忍法帖』を発表し忍法ブームに火を付けた。また、『警視庁草紙』『幻燈辻馬車』等で、開化小説にも新領域を開いた。2001年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Sam さん

    山田風太郎の明治ものの一つ。読んでしまうのが惜しくて積んでおいたのだがついに手にした。いままで読んだどの作品も正真正銘の傑作であったが本作も例に漏れない。もっとも、舞台は東京ではなく「地の果て」北海道、登場人物も囚人や看守に教誨師と、かなり特異な舞台設定であって多少戸惑いつつ読み始めたもののそこはやっぱり山田風太郎、実に魅力的なキャラクターが次々と登場し、物語もエロスと悲哀と数奇な運命を存分に描いていて飽きさせることがない。登場人物たちの下巻での運命やいかに。

  • hutaro さん

    有馬四郎助、北海道で看守に着任。四郎助が主人公なのだが、彼の存在が霞んでしまうほど個性的な登場人物が次から次へと。容赦なく囚人を撃ち殺す騎西看守長とかすっとぼけた感じの独休庵医師とか好き。囚人たちの身の上話がメインで、四郎助はキリスト教教誨師から渡された聖書もおざなり(一応囚人に読んで聞かせてはいる)な扱いだが、下巻で彼はきっと活躍してくれるのだろう。それにしてもキリストを妖術師と見立てた囚人の発想が面白い。言われてみればそうも思えてくる。風太郎先生お得意のエロス(強姦→和姦)もなかなか興奮。

  • ぐうぐう さん

    山田風太郎は忍法帖だけではない。明治ものも、得意とするジャンルである。『地の果ての獄』は、そんな明治もののひとつ。しかし、北海道の集治監を舞台にしているというので驚いた。着任した看守・有馬四郎助を主人公に、様々な囚人のエピソードが語られる本書だが、読み進めていくと、『警視庁草紙』『幻燈辻馬車』の続編的な流れを汲む物語であることがわかってくる。書いてきたものを繋ぎ合わせる、その壮大な構想力に、圧倒される。

  • キムチ27 さん

    青年期の有馬が監獄の看守として樺戸に赴任し、人獣の境目が付かない様な人々の出会いが描かれる。後々、キリスト教へ帰依して行く種子がばらまかれている。 若かりし幸田露伴とか、実在の人物が盛り沢山に登場。文中やり取りは明治政府への恨み言ばかりのような気がし、よくあるといえばそれまでだが。 最近明治期が面白く、これ程までに野獣の群れが溢れていたのを感じ、圧巻。 しかし、その子孫がいや坂までにも出世し、犯罪に手を染め、ミリオネラーになっているか等・・と考えると人の人生はただただ街道の景色と感嘆するばかり。

  • Melody_Nelson さん

    久々の山田風太郎。本作は吉村昭「赤い人」と同じ舞台(時代も?)だが、こちらはエンタメ小説。とはいえ実在の人物や事柄を交え、幕末からの政情が絡み合い、また、囚人たちのバックグラウンドも語られ、引き込まれる。人格がおかしな人たちが多く、読んでいて嫌な気分になるところもある(強姦のところとか)が、それが山風。それはともかく、幕末事情をある程度知らないと楽しめないかも。原胤昭が気になる。

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山田風太郎

大正11年(1922年)、兵庫県に生まれる。父母ともに代々医者の家系で本人も東京医科大学を卒業。昭和23年(1948年)『眼中の悪魔』で第二回探偵作家クラブ賞を受賞。昭和33年(1958年)に発表した『甲賀忍法帖』を皮切りに忍法帖もので流行作家となる。伝奇小説、推理小説、時代小説など多種多様な小説を

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