真珠の世界史 富と野望の五千年 中公新書

山田篤美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121022295
ISBN 10 : 4121022297
フォーマット
出版社
発行年月
2013年08月
日本
追加情報
:
309p;18

内容詳細

古来、真珠は高価な宝石で、貴重な交易品だった。『魏志倭人伝』は邪馬台国の大量の真珠について記し、マルコ・ポーロやコロンブスは日本の真珠に憧れた。新大陸で新たな産地が発見されると、一大ブームが巻き起こる。そして二十世紀初め、価格を吊り上げていたカルティエやティファニーに衝撃を与えたのが、日本の養殖真珠だった。こうして真珠王国日本が誕生する。本書は誰も書かなかった交易品としての真珠史である。

目次 : 第1章 天然真珠の世界/ 第2章 古代日本の真珠ミステリー/ 第3章 真珠は最高の宝石だった/ 第4章 大航海時代の真珠狂騒曲/ 第5章 イギリスが支配した真珠の産地/ 第6章 二十世紀はじめの真珠バブル/ 第7章 日本の真珠養殖の始まり/ 第8章 養殖真珠への欧米の反発/ 第9章 世界を制覇した日本の真珠/ 第10章 真珠のグローバル時代/ 第11章 真珠のエコロジー

【著者紹介】
山田篤美 : 歴史研究者・美術史家。京都大学卒業、オハイオ州立大学大学院修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ゆずこまめ さん

    昔はダイヤより真珠だったことに驚いた。天然真珠の採取の大変さもきちんと書かれているので、養殖真珠の誕生が大事件だったことも理解できて、改めて御木本さんや他の人達の努力に頭が下がります。御木本幸吉の俺様っぷり、やっぱりこれくらいでないと世界のミキモトにはなれないのか…

  • Humbaba さん

    日本が世界に与えてきた影響は非常に大きい。ただ、それらの多くはすでに他国が作ったシステムに対して、日本独自の改良を施すというものであった。しかし、真珠はそのような例とは異なっており、養殖の技術の根幹部分から日本がリードし続け、それを市場に受け入れさせ、新しいルートを開発した。

  • プラス3 さん

    HONZサイトから。古くから真珠は宝石としての地位を確立していたらしい。ほんの100年前まで、真珠が宝石の王様だったというのが意外。理由は命懸けで海に潜らなければ獲れないからというのがなんとも。世界史ではおなじみのヨーロッパ人による原住民の虐殺と奴隷化は、真珠の世界でも起きていた。その後ヨーロッパ人が買占め・価格操作をしていた真珠の世界に、養殖真珠という革命が起きる。その犯人は我らが日本のミキモトパール。全然知らなかったなあ。このミキモトパールの興亡を描いた箇所が一番おもしろかった。

  • S_Tomo🇺🇦🇯🇵 さん

    今の日本では真珠はそこまで高い価値を得られず、金銀ダイヤモンドより格下に見られていて案外その歴史を知らないが、その歴史は深く、時にはダイヤモンドよりも高い価値を得た時代もあった。 そんな真珠についての歴史をまとめた一冊。 古来日本での真珠についてから始まり、アラビアやインドでの真珠漁の実態、定番の大航海時代のスペインポルトガル軍団の残虐非道な侵略、ファッションのモードの変化による真珠の評価の変動、など、なかなか興味深い。 そして、歴史上何度かある「日本人がやらかした」世界への大きな影響を与えた行為の

  • まんゆう さん

    世界史に真珠の存在がどれほど重要な要素だったのか、全く知る由もなく手に取ったのだが読んでみると驚かされることばかりだった。ゴシック、マルゲリータ、パールハーバーなど、私たちが知る歴史の中だけでもこれほど真珠の存在が見えるとこの本で知ることが出来た。また日本は真珠貿易に支えられていたという事実も初めて知った。真珠養殖事業が拡大し過ぎたために真珠の生まれにくい日本の海となってしまったとは自業自得な話だ。歴史の教科書には載ってない、真珠が世界にもたらしたことを丁寧にこの本は紹介してくれる。とても面白かった。

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人物・団体紹介

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山田篤美

文学博士(大阪大学)、歴史研究者(真珠史、ベネズエラ史、美術史ほか)。京都大学卒業、オハイオ州立大学大学院修士課程修了。大同生命地域研究特別賞(2021年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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