ファイナル・オペラ ハヤカワ・ミステリワールド

山田正紀

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152092793
ISBN 10 : 4152092793
フォーマット
出版社
発行年月
2012年03月
日本
追加情報
:
403p 19cm(B6)

内容詳細

昭和二十年東京。八王子の神社の神主を務める明比家に伝わる秘能。それは、衆人環視の状況下で如何にして母親が子殺しの人買いに復讐したかを観客が推理する、世界最古の探偵小説というべきものだった。内容に呼応するように、上演中、演者が何者かに殺される。身近な悲劇と終戦目前の歴史的悲劇に人はどう立ち向かうのか。若き日の“検閲図書館”黙忌一郎が導く驚愕の真相。3・11を越えて著者が贈る破壊と再生を紡ぐ本格伝奇ミステリ。

【著者紹介】
山田正紀 : 1950年生まれ。1974年、同人誌『宇宙塵』に発表した中篇「神狩り」が“SFマガジン”に掲載され作家デビュー。同作で第6回星雲賞日本短編部門を受賞。1978年『地球・精神分析記録』で第9回星雲賞日本長編部門を、1980年『宝石泥棒』で第11回星雲賞日本長編部門を、1982年『最後の敵』で第3回日本SF大賞を、1995年『機神兵団』で第26回星雲賞日本長編部門を受賞し、SF界を代表する作家の一人として地位を固める。また2002年『ミステリ・オペラ』で第2回本格ミステリ大賞と第55回日本推理作家協会賞を受賞し、ミステリ作家としても高い評価を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 山田太郎 さん

    山田正紀好きなら、たまんない作品だと思うけど、一般うけするかというとどうかと思いますが、この方は結構なお年と思うけど、なんか老けたかんじがしないでパワフルだと感心します。

  • 勇波 さん

    オペラ3部作これにて完。「能」に対して全く馴染みのないわたくしには辛い文章内容になっとります。前作2作でどっぷりオペラシリーズの世界観に引き込まれた自分にとってはそれもまた良い感じ。ある意味『ファイナル』に相応しい舞台設定だとも思う。相変わらず突然現れる黙くんも探偵というかほぼ預言者な感じ。機会があれば「能」の鑑賞もしたいものです。いずれにしてもこの3部作、いつの日か必ず再読する価値はあると強く思います★

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    こんなにも読みにくいとは思わなかった・・・・orzミステリーにおける読者の立場と世界における人々の罪との共通点というアンチミステリー的問題や選ばれなかった未来と選択の無限性に対しての危機を回避したことでの観察者の存在の矛盾というSF論理、オフェーリアのように人でありながらも人を脱して永遠に様々なことから超越した自我とか単一ならば興味深い考察ばかりなのに無理に繋げてしまったために全てが中途半端で物語が散漫になったのがつくづくも残念。最後に切なくなりながらもその展開への飛躍に納得できないこと、しきりでした。

  • マムみかん(*感想は風まかせ*) さん

    検閲図書館・黙忌一郎を探偵役に、昭和史を探偵小説で描く〈オペラ三部作〉完結。 ーー「狂っているのはぼくたちなのか、それとも世界のほうか」ーー  終戦間際の八王子・長柄神社に、秘能『長柄橋』を上演するため明比家の関係者が集う。 14年前の不可思議な殺人事件、語り手の奇妙な記憶、魂が変化した蝶・アオムラサキ、輪廻転生、贖罪…。 現実と夢幻のあわいをたゆたうような酩酊感の果てに、謎はきっちりと解かれます。 最終巻に相応しく重厚で、昭和史最大の悲劇に対する告発、そして再生への祈りに満ちた書でした☆

  • HANA さん

    主人公の語り口と作中作から、前半部分は未生の霧の中をさまよっている様に思えてなかなか読み進められなかったが、後半部分一気に引き込まれた。興奮が冷めやらないまま感想を書く。「能」をモチーフにしているせいか、登場人物の行動ほとんどが観念的な行動のまま動いているが、3・11を経験した我々にそれを嗤うことはとても出来ない。むしろこういう形でしか現実に異議申し立てをできない事に恥じ入るばかりである。ラスト、おそらく主人公はもう一つの現実を「つくり」あげる事に成功したのであろう。幻想が現実に勝ったのである。

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人物・団体紹介

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山田正紀

1950年生まれ。74年『神狩り』でデビュー。『地球・精神分析記録』『宝石泥棒』などで星雲賞、『最後の敵』で第3回日本SF大賞、『ミステリ・オペラ』で第2回本格ミステリ大賞、第55回日本推理作家協会賞を受賞。SF、本格ミステリ、時代小説など、多ジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載

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