動物たちは何をしゃべっているのか?

山極寿一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087901153
ISBN 10 : 4087901157
フォーマット
出版社
発行年月
2023年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;19

内容詳細

つい最近まで、動物には複雑な思考はないとされ、研究もほとんどされてこなかった。ところが近年、動物の認知やコミュニケーションに関する研究が進むと、驚くべきことが分かってきた。動物たちは何を考え、どんなおしゃべりをしているのか?シジュウカラになりたくて年の半分以上を森で暮らす研究者と、ゴリラになりたくて群れの中で過ごした研究者が、最新の知見をこれでもかと語り合う。そして、その果てに見えたヒトの本質とは!?

目次 : 1 おしゃべりな動物たち(動物たちはおしゃべりだった/ 動物たちも会話する ほか)/ 2 動物たちの心(音楽、ダンス、言葉/ タイタスの思い出 ほか)/ 3 言葉から見える、ヒトという動物(インデックス、アイコン、シンボル/ 手を使うヒト ほか)/ 4 暴走する言葉、置いてきぼりの身体(夜に生きたヒトの先祖/ 鳥とヒトとの共通点 ほか)

【著者紹介】
山極寿一 : 総合地球環境学研究所所長。日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手、同大学理学研究科助教授、教授、理学部長、理学研究科長を経て、2020年9月まで京都大学総長を務める。日本霊長類学会会長、国際霊長類学会会長、国立大学協会会長、日本学術会議会長、内閣府総合科学技術・イノベーション会議議員、環境省中央環境審議会委員を歴任。2020年4月より現職。鹿児島県屋久島で野生ニホンザル、アフリカ各地でゴリラの行動や生態をもとに初期人類の生活を復元し、人類に特有な社会特徴の由来を探っている

鈴木俊貴 : 東京大学先端科学技術研究センター准教授。立教大学にて博士号を取得後、日本学術振興会特別研究員SPD、京都大学生態学研究センター機関研究員、東京大学大学院総合文化研究科助教、京都大学白眉センター特定助教などを経て、2023年より現職。日本動物行動学会賞、日本生態学会宮地賞、文部科学大臣表彰若手科学者賞など受賞歴多数。シジュウカラ科に属する鳥類の行動研究を専門とし、特に鳴き声の意味や文法構造の解明を目指している。英・動物行動研究協会と米・動物行動学会が発行する学術誌『Animal Behaviour』の編集者なども務める。2023年4月に東京大学にて世界初の動物言語学分野を創設。『動物たちは何をしゃべっているのか?』が初の著書となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mae.dat さん

    ゴリラ研究の山極せんせーとシジュウカラ研究の鈴木せんせーの対談。研究内容が重なっているとしても極限定的なのが良いですね。動物言語学は拓かれたばかりの研究分野。勿論ご自身のお考えが先ず第一に尊重されるべきですが、研究者としては若手の鈴木せんせーが山極せんせーの動物言語学観も巻き取って更に発展させて頂ければ幸いに思います。この知見がやがてヒトの認知科学に融合するのは既定路線ですもんね。これ迄の方法だけでは難しかった事柄にもリーチ出来る事があるんじゃないでしょうかね。どんな発見が齎されるのか愉しみでなりせん。

  • けんとまん1007 さん

    しゃべること。それは伝えること、感じること、伝わることにつながる。意思の疎通を図っているは、人間だけではないのは知っていたが、ここまで考えたことはなかった。それは、進化の歴史でもあるということ。言葉というものの意味を、改めて考える。便利である反面、そこからくる制約もあるという指摘が、なるほどと思う。これを考えると、今の人間という動物は、果たしてどこへ向かっているのだろうか?精神性も含め、ますます、薄っぺらになってきているのではと思う自分がいる。

  • fwhd8325 さん

    ラジオで紹介されていました。好奇心そそるタイトルだと思います。内容も十分に満足できます。お二人とも素晴らしい。鈴木先生は犬の散歩で同じ目線になっている姿の写真もあります。感動しました。山極先生の「タイタスの思い出」も素敵なエピソードです。しゃべることから言語に話題は広がり、AI論まで。そしてヒトは合理的ではないという結論に、ホットしたりします。

  • ネギっ子gen さん

    【「タカが来た!」と警告するシジュウカラ。親を殺した密猟者を手話で語るゴリラ】鳥になった研究者とゴリラになった研究者が、言語の進化と未来について語り合った記録。巻末に参考文献。鈴木は、<私自身、シジュウカラの研究を進めるうちに言語の進化に興味を持ち、類人猿の鳴き声の研究にも注視していたが、山際さんも同様に、言語の起源に興味を持ち、シジュウカラの研究を知っていたのだ。シジュウカラとゴリラという姿形のまったく異なる動物を研究する2人であるが、実は「言語」というキーワードでつながっていたのである>と。ええ。⇒

  • k sato さん

    霊長類と鳥類の対談!?ゴリラ研究の権威・山際壽一氏とシジュウカラ研究の第一人者・鈴木俊貴氏が、生き物の言語・認知を熱弁し合う世界初の記録である。ゴリラやシジュウカラが言語を獲得した仮説は迫力満点。その仮説は人類が言語を獲得し文字を発明した理由にも展開していく。最後には、現人類が文脈を解さなくなっている予兆や非言語的な身体的共感によるコミュニケーションが衰退する危機も予測している。口述できる人間が生き物の頂点と決めた中世的思考の終焉を予感させる。その研究が日本人によって成し遂げられていることに胸を熱くした。

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人物・団体紹介

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山極寿一

1952年東京都生まれ。霊長類学・人類学者。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。理学博士。83年に財団法人日本モンキーセンターリサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手、京都大学理学研究科助教授、教授、京都大学総長等を経て、総合地球環境学研究所所長。アフリカの奥地で40年を

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