日本の「食」は安すぎる 「無添加」で「日持ちする弁当」はあり得ない 講談社プラスアルファ新書

山本謙治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062724906
ISBN 10 : 4062724901
フォーマット
出版社
発行年月
2008年03月
日本
追加情報
:
18cm,205p

内容詳細

タブーを犯さなければ生産者は生きていけない。本物には必要な「適正価格」があり、安さだけの追究が食品偽装を引き起こす。日本の素晴らしい食を買い支えよう。食品偽装の根源に迫る1冊。

【著者紹介】
山本謙治 : 1971年、愛媛県に生まれ、埼玉県で育つ。1992年、慶應義塾大学環境情報学部在学中に、畑サークル「八百藤」設立。キャンパス内外で野菜を栽培する。同大学院修士課程修了後、(株)野村総合研究所、青果流通の(株)シフラを経て、2005年、(株)グッドテーブルズ設立。農産物流通コンサルタントとして活躍中。本業の傍ら、ブログ「やまけんの出張食い倒れ日記」を書き続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やすらぎ さん

    消費者は弱者から強者になっていないか…本書は指摘しています。本物の豆腐、納豆、地鶏とは…。風味のない野菜、添加物だらけのハム。肉、卵、牛乳も安すぎる!「低価格、鮮度、安全性」全てを求めることはできないのに、全てを求めていませんか?…深く考えさせられます。良いものなら多少高くても買うのか、より安いものを求めるのか。これは安全なのか、私はこれを食べていいのかと考えることを提案しています。この悪循環をどうにかできないのでしょうか…。生産者、開発者、発明者が救われないと、日本の歪みは治りません。生産者に感謝の念。

  • さきん さん

    安い食を求め続けるということは、身近な生産者・製造業者を生活できない状況に追い込んでいく。日本の食品価格は安すぎる。集まりなどでも、「農業などの第一次産業を復興させるためには、価格を少なくとも1.5倍、できれば2倍くらいに上げなければ無理でしょう」という話をする。聴衆が期待しているのは、「様々な工夫によって、良質なものを低価格で提供できるビジネスモデルが成り立つ」といった話なのはわかっている。しかし、そんなムシのいい話は、どこにも存在しない。新鮮で、安全で、美味しい食品は、高くて当たり前のものなのだ。

  • 印度 洋一郎 さん

    「お客様は神様です」も度を過ぎると食糧生産者を追いつめてしまう、というのが著者の主張。確かに安過ぎる「ハンバーグ」や「ステーキ」など、ちょっと考えれば「?」な食べ物は多い。生産者が暮らしていけるような価格の食べ物を選んで買おう、という主張は尤もだと思うが、この本で紹介されているような高品質の食べ物ばかりでは家計破綻する人だって、今の世の中多いはず。生産者と消費者が折り合える「適正価格」をどう決めていくかが大問題ではなかろうか。只、当節はコスパに執着する人が多いので、安値圧力を転換するのは容易ではないだろう

  • まさる さん

    10年以上前に書かれた本。目次に目を通し、最初と最後の部分を読んだ。なぜ安いのか?その根本の部分を考えない限り、この問題は解決しないのだろう。KY(価格安く)で大々的に宣伝してきた小売店があるが、それは生産者や運送業者にしわ寄せを押しつけてなし得たことなのだろうか。何とKYなことか。食料自給率の問題、農業従事者の後継問題、食品添加物がもたらす健康被害、問題山積だな。

  • いもムシ さん

    「フード左翼とフード右翼」の中で紹介されていた一冊です。日本の食品価格は安すぎる状態にあり、その原因は安いものを求める消費者にあると著者は主張しています。例えば、納豆1パック(通常は3パック1セットで100円前後)でも、無添加無農薬であればおよそ472円となるそうです。この状況を変えるには、消費者自身が食に対する常識を身につけ、購買という権力を正しく行使する必要があると著者は説いています。納豆は一つの例ですが、そのような適正な価格に、日本の平均年収(又はそれ以下)の家庭は耐えられるのか疑問なところです。

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山本謙治

株式会社グッドテーブルズ代表取締役社長。農畜産物流通コンサルタント。農と食のジャーナリスト。1971年生まれ。大手シンクタンクにて農畜産関連の調査・コンサルティングに従事し、2004年にグッドテーブルズを設立。農業・畜産分野で生産から販売まで包括的にコンサルティングを行う。自身のブログ「やまけんの出

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