無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記

山本文緒

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103080138
ISBN 10 : 4103080132
フォーマット
出版社
発行年月
2022年10月
日本
追加情報
:
176p;20

内容詳細

ある日突然がんと診断され、夫とふたり、無人島に流されてしまったかのような日々が始まった。お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない―。余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴った日記。

目次 : 第1章 5月24日〜6月21日/ 第2章 6月28日〜8月26日/ 第3章 9月2日〜9月21日/ 第4章 9月27日〜

【著者紹介】
山本文緒 : 1962年神奈川県生れ。OL生活を経て作家デビュー。99年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で直木賞を受賞。20年刊行の『自転しながら公転する』で21年に島清恋愛文学賞、中央公論文芸賞を受賞した。2021年10月13日、膵臓がんのため58歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ミカママ さん

    満を持しての読了。「ふたりで暮らしていた無人島だが、あと数週間で夫は本島へ帰り、私は無人島に残る時がもうすぐ来るらしい」、わたしの大好きな作家さんは、病床にあっても最期までカッコよかった。もう新作は読めないが、残された作品を大切に再読していきたい。

  • starbro さん

    山本 文緒、5作目です。正真正銘の遺作&絶筆、涙なくては読めない余命四箇月膵臓癌闘病終末日記でした。著者の夫の献身ぶりに感服しました。私の姉と同い年、著者の新作が今後読めないのは大変残念ですが、心よりご冥福申し上げます。私は、ガンサバイバーですが、来年著者の享年となります。 https://www.shinchosha.co.jp/book/308013/

  • 青乃108号 さん

    著者の作品は一作も読んでいないのに、タイトルに惹かれた。かなり読むのが辛い本である。化学療法を止めて緩和ケアを選び、余命120日と宣告された作家の闘病記。読む前から本の薄さにまず悲しくなる。勇気を奮って読み始める。残りページが段々少なくなるのが怖かった。自分の死へのカウントダウンは、本当は気が狂いそうな程怖いだろうに、職業作家は最後まで読み手へのサービス精神を失わず、さすがであった。心より山本文緒さんのご冥福をお祈り致します。そして直木賞受賞作品を心して拝読させていただきます。

  • 佐藤(Sato19601027) さん

    余命宣告されてからの日々を綴った闘病記。ご主人はじめ、優しい人々に囲まれるが、お客様が帰った後に身体が悲鳴を上げることも克明に記される。読書中、若くして旅だった友人たちのお葬式と辛かった記憶が急に湧きあがり涙が溢れる。父が逝ってからはより敏感で、ざわざわしながら本を読み終えた。先生の「未来はなくとも本も漫画も面白い。とても不思議だ。」という言葉が印象的だ。先生が読まれていた本と漫画を全て読みたくなる。先生の命日は10月13日。逃病記と笑いながら最後まで作家を全うされた先生に敬意を表します。あらためて合掌。

  • 読特 さん

    一次会を締め、二次会を始める。後は時間の許す限り。まだ続けられるかも、と思ったところで終わってしまう。”逃病”生活5か月の日記。120日は超えられた。…「登場人物の身体のなかに読み手を入れる」とは、角田さんの評。読んでる間は日記を綴ったその人になった。余命宣告。闘病しない。緩和ケアで穏やかな毎日を過ごす。何気ない日常。でも明日は来ないのかもしれない。自らが亡き未来を想像する感覚。無人島に一人でも寂しさすら感じない。…現実の自分にまだ先はある...はずだが、唐突にそれはやってくる。最期の瞬間まで今を生きたい

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山本文緒

1962年神奈川県生まれ。OL生活を経て、’87年小説家デビュー。人間関係の繊細なずれから生じる喪失、慈しみをテーマにした作品を描き続ける。『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞、『プラナリア』で第124回直木賞、『自転しながら公転する』で第27回島清恋愛文学賞、第16回中央公論文芸賞を受賞。20

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