利休にたずねよ

山本兼一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569702766
ISBN 10 : 4569702767
フォーマット
出版社
発行年月
2008年11月
日本
追加情報
:
20cm,418p
20cm,418p

内容詳細

おのれの美学だけで天下人・秀吉と対峙した男・千利休の鮮烈なる恋、そして死。

【著者紹介】
山本兼一 : 1956年(昭和31年)、京都市生まれ。同志社大学卒業後、出版社勤務、フリーランスのライターを経て作家になる。1999年、「弾正の鷹」で「小説NON創刊150号記念短編時代小説賞」佳作。2002年、『戦国秘録 白鷹伝』(祥伝社)でデビュー。2004年、『火天の城』(文藝春秋)で第11回松本清張賞を受賞。2005年、同作が第132回直木賞候補に選出される。2008年、『千両花嫁―とびきり屋見立て帖』(文藝春秋)で第139回直木賞候補になるなど、いま最も勢いのある時代小説作家として注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 風眠 さん

    千利休、茶道を芸術の域まで高めた茶人。歴史の授業でも習ったし、名前だけは知っている。私が知っていたのは、すでに偉人としての千利休。当然のことだけれど、はじめから偉人だった訳ではない。切腹当日から、時間を遡っていく筋立てで、千利休がいかにして千利休になっていったかがよく分かる。もともと持っていた才能が、ひとりの女の死をきっかけに高められたというのが興味深かった。千利休もただの男だったんだな、と思う反面、生き方に影響をもたらすほどの恋をしたことが羨ましくもあり。美意識と気高さを貫いた「千利休」という生き方。

  • 文庫フリーク@灯れ松明の火 さん

    表紙を飾る木槿(むくげ)一輪。無窮花とも表される。無窮は極まりないこと・無限・永遠の意。槿花一日、名も無き高麗の美姫。限り有る、儚い命ゆえ希求した利休の美の象徴は、無窮花(ムグンファ)の名こそ相応しい。相対死できず喰い千切った小指。収めた小壺――緑釉の香合は希求する美と同時に、三毒の象徴。巻末・妻宗恩に粉々に砕かれる香合は、それが三毒の昇華で有ろうと無かろうと、利休は呵々大笑したに違い無い。的外れ承知でたずねたい。物語の利休ではなく泉下の利休へ。才有る作家・山本兼一さんが貴殿を描かれました。感想や如何。

  • なゆ さん

    お茶を点てる場面が実にゆるりと静謐で、読んでるこちらも豊かな気分になれる。利休がひたすらに追い求め、誰もがおそれを抱く程の茶の美。そこまで利休を追いたてるものとは。秀吉に命じられた切腹の日から、だんだんと遡って利休の美の原点に迫るのだが、じつに切なく激しい焔に心ゆさぶられる。「緑釉の香合」「木槿」が効果的に現れる。利休を利休たらしめて、見た人は誰もが見とれ、ついには死を賜るもとになってしまった「緑釉の香合」、最後には誰の手に渡るのかと思ったら…そうなりましたか。久しぶりに、読み終わるのが勿体ない本でした。

  • chikara さん

    初の山本氏の作品でした。直木賞はさすがでした。美の真髄を極めようとしていた利休を美しい描写と美しい日本語で、表現されていました。利休を切腹に追いやった秀吉の存在感はさすがで、さらに歴史小説へ誘われます。解説が宮部みゆきさんとは豪華ですね。「利休にたずねよ」何をたずねましょうか?

  • ntahima さん

    奇跡の映画と呼ばれた作品がある。巨匠オーソン・ウェルズが若干24歳にして撮った処女作『市民ケーン』。新聞王が今わの際に残した「バラのつぼみ」と言う言葉の謎を追って記者が関係者間を巡る。本作も同じ趣向である。利休の自刃の日から物語は過去へ過去へとひたすら遡る。千利休の生涯は正に茶の湯の歴史そのものと言っても過言ではない。豊臣秀吉初め、本来なら歴史小説の主人公たりえる人物が脇役として次々に登場する。久々に完璧な読書体験への期待が募る。しかし至福の時は訪れなかった。ウェルズは謎を謎として残し著者はそれを書いた。

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山本兼一

1956年、京都市生まれ。同志社大学卒業。99年、小社『小説NON』短編時代小説賞を「弾正の鷹」(同題書に収録・祥伝社文庫刊)で佳作受賞し、2002年、『戦国秘録 白鷹伝』(祥伝社文庫刊)で長編デビュー。04年に『火天の城』で第一一回松本清張賞、09年『利休にたずねよ』で第一四〇回直木賞を受賞した。

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