あたしたちよくやってる

山内マリコ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344034433
ISBN 10 : 4344034430
フォーマット
出版社
発行年月
2019年03月
日本
追加情報
:
250p;19

内容詳細

女性と年齢、結婚、ファッション、女ともだち――

好きなように生きてるだけで、苦しい。
自分らしくあろうとするだけで、なにかと闘うことになる。男とも、女とも。

どうしたって人生を踏み外せない常識人である彼女は、決心がつかないままこの場にとどまりつづけているけれど、なにかに憧れたり、なにかになりたいと思う気持ちだけはいまだに燻っている。それで、居ても立ってもいられず、しかしなにをしたらいいかもわからず、ときどきサンマルクカフェで一心不乱に英語の勉強に励んだりした。(「われらのパリジェンヌ」より)


これでも昔は、「変わってるね」って言われることを、喜ぶような女の子だった。みんなと同じなのは我慢できないタチだった。「個性的」という言葉は勲章だった。その先に、未来は無限に広がっていると信じていた。でもいまやあたしは、気まぐれで突飛な衝動を抑え込んで、取り澄ました顔で彼氏の横に立っている。地方新聞社に勤めてるなんて田舎じゃ優良物件だし、けっこうカッコいいし、いい人だし。そしてあたしは、もう二十八歳だ。(「How old are you?」より)


著者について
1980年生まれ。富山県出身。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。2008年に短編「十六歳はセックスの齢」で第7回R-18文学賞・読者賞を受賞後、12年に『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎文庫)で鮮烈デビュー、各界から称賛を浴びた。主な著作に、『アズミ・ハルコは行方不明』、『さみしくなったら名前を呼んで』(ともに幻冬舎文庫)、『パリ行ったことないの』(集英社文庫)、『かわいい結婚』(講談社文庫)、『東京23話』(ポプラ文庫)、『あのこは貴族』(集英社)、『メガネと放蕩娘』(文藝春秋)、『選んだ孤独はよい孤独』(河出書房新社)など。

【著者紹介】
山内マリコ : 1980年生まれ。富山県出身。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。2008年に短編「十六歳はセックスの齢」で第七回R‐18文学賞・読者賞を受賞。2012年、同作を含む短編集『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎文庫)で鮮烈デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • モルク さん

    ショートストーリーとエッセイの混じった一冊。ジェンダーの観点から「女の子らしい」とは…ドラえもんのしずかちゃんの立場から述べ、しずかちゃんの本音が語られる。女のあるべき姿って男が描く理想…そんな偏った見方なんてどうでもいいじゃない、自分らしく、自分のやりたいこと見つけてやってみようという提起が感じられる。一番納得したのは、イギリスの詩人の「いくらか長生きしても最初の20年こそ人生の一番長い半分だ」という言葉。その通り❗その後はあっという間だから。

  • ででんでん さん

    お気に入りさんが書いておられる通り、抱き締めたくなるような本。どこもかしこも共感だらけ。「自分の運命を知って」いる、しずかちゃんには泣かされた。こどもの頃から似たようなことを思ってきたな…。もっと思いきり、力の限り、全部ちぎって飛び出していきたいと。それでも今は幸せだが、さらに、「何かを主張する事も、人目を気にする事もなく、年老いた自分をひたすら楽しむ」ことができるように。そして最後の遅咲きDJが最高に爽快でかっこいい🎵「あたしは大器晩成型だから、その分先は短いもんで、過去に浸ってる時間なんてないのさ」

  • シナモン さん

    図書館本。ショートストーリーとエッセイ集。女の子、女性の生きづらさを描いたものが多いのかな。それがタイトルの「よくやってる」につながるのだろう。ほんと、みんなよくがんばってる。ドラえもんをしずかちゃん目線で語った物語が面白かった。「目標と一緒にご褒美を用意する」この部分は多いに共感です。さらっと読める一冊でした。

  • えりこんぐ さん

    ショートストーリーとエッセイで、山内マリコの世界にどっぷり浸かれる一冊✨ しずかちゃんの本音、留学生から見た日本、ミニタイムスリップの話が笑えた。女の子、女性、女..あたしたち本当によくやってるよ! これ男性は楽しめる人あまりいなそうw

  • yanae さん

    目から鱗が落ちまくり!すごい力のある作品だと思いました。エッセイと小説が両方入った面白い一冊。社会から求められる女性像とは。そんなのほんとの自分なの?縛られないでいいんだよ。っていう強いメッセージ。特にライクアガールとドラえもんのパロディが強烈な印象。女の子のように走ってと言われた大人はみんなぶりっこ走り。女性も極端にくねくねして走る。でも女の子に同じように言うと、全速力でかっこよく走る。大人になるにつれて女性自身も「社会の求める女」というイメージにがんじがらめになってるのでは、という提起。すごいの一言!

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人物・団体紹介

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山内マリコ

1980年富山県生まれ。2012年『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎)で小説家デビュー。20代で着物と出会い、着つけ教室に通って師範資格を取得。母や祖母から引き継いだ昭和着物に、戦前のアンティークの帯揚げを合わせるのがマイスタイル(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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