横書き登場 日本語表記の近代 岩波新書

屋名池誠

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004308638
ISBN 10 : 4004308631
フォーマット
出版社
発行年月
2009年09月
日本
追加情報
:
18cm,218p

内容詳細

縦か横か、右からか左からか。何気無く見過ごしがちな日本語の「書字方向」に注目し、横書きはいつどのように登場し、定着したのかを精密に検証。数多くの実例で語る、異色の近代日本語史。

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読書メーターレビュー

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  • へくとぱすかる さん

    額装された書で見かける右横書きは、実は1字ずつの縦書き。真の横書きと言えるには条件があるらしいが、これが真の横書きへの一歩であることは確かだろう。左横書きへの転換は、一般に信じられているように、戦後に始まったのではないが、その検証のために著者が参照した資料の多量・多様さには脱帽。これこそ実証的研究だ。汽車・電車の切符・紙幣・新聞広告など生活に密着した資料が、生きた日本語からのピックアップであることを感じさせる。書字方向に対する価値観の問題は、時代の流れの中で解決し、未来も予測される。果たしてどうなる?

  • ステビア さん

    抜群に面白い。横書きはどのように登場し、定着していったのか。右横書き=庶民的、左横書き=エリートが使うもの。右横書きと左横書きが併存する混乱の時期もあった。

  • モリータ さん

    ◆2003年刊。著者は日本語学者、東京女子大学教授(当時。現在は慶應)。岩波の『図書』の連載による。◆書字方向の共時的・通時的なあり方を辿ることで程よく頭の体操をした気分。変遷を示す実際の資料写真も多く掲載。◆「右横書き=一行一字の縦書き」ではないこと、それがなぜ違うと言えるのか、自分で説明できるようになれば得たものは大きい。◆3月以降本当に色々なことがあったが、ようやく色々落ち着いて本を読める心身の状態に整ってきた(この間はKindleで『ナニワ金融道』ばっかり読んでました。それはそれで良かったけど)。

  • アメヲトコ さん

    縦にも横にも表記できてしかもそれが共存するという日本語表記の特異性。しかしそれは縦書きから横書きへという単純なものではなく、右方向に行が進む縦書きや右から始まる横書き、さらにはそれとよく似た一行一字の縦書きなど、さまざまな過渡的な状況があったといいます。その複雑な変遷の過程を豊富な事例を挙げながら跡付けていく一冊です。横書きなのに音引き「ー」が縦のままの表記とか、右横書きと左横書きが同じ紙面に共存する組み方とか、現在の常識では考えられない組版(あるいは手書き)のありようがとても面白いです。

  • ちあき さん

    日本語における横書きの定着について実証的に考察した本。地図、時刻表、硬貨や紙幣、切符や切手、あるいは看板…ありとあらゆる媒体が参照され、横書きに関する通説が検証される。抽象度の高い話題はあるがていねいに解説されているのでわかりにくい点はない。むしろ非常におもしろい(キーワードは「書字方向の自由度」)。図版と巻末資料の充実度もかなりのものなので、ことばの本が好きな人、ことばにかかわる仕事をしている人はぜひ読んでおきたい新書。

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