彩雲の城 ホリーノベルズ

尾上与一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784883864355
ISBN 10 : 4883864359
フォーマット
出版社
発行年月
2014年11月
日本
追加情報
:
285p;19

内容詳細

太平洋戦争中期。婚約者に逃げられた谷藤十郎は、外聞から逃れるように志願したラバウル基地で、高速爆撃機・彗星と共に着任してきた優秀で美しい男、偵察員の緒方伊魚とペアになる。伊魚は他人を避け、ペアである藤十郎とも必要最低限しか話さない。他にペアに欲しいと画策していた男がいた藤十郎だったが、冷たいようで生真面目で優しい男を嫌いにはなれなかった。それに、時折伊魚が起こす呼吸困難の発作も気がかりだ。そんな中、不調が続く彗星は偵察機への転用を命じられる。積乱雲湧く空を駆ける彗星ペアの運命は―。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 那義乱丸 さん

    彩雲の城、それは死と隣り合わせの最前線で二人が語り合うあまりにも儚すぎる夢。そこにしか未来を語れない意味が胸に重く響く。心を閉ざし人と距離を置こうとする伊魚と別の人をペアに望んでいた藤十郎がギクシャクしながらも少しずつ距離を縮め、真のペアとなっていく過程が丁寧に描写され引き込まれた。呪いの人形やヘタな俳句などに笑わされつつも物語にはやがてバッドフラグが見え始めて何度も胸がつまった。それだけにフラグ突入寸前の伊魚の希望変更の提案に感動。そして、彗星という機体がこのペアの印象をさらに深めてくれたように思う。

  • 青龍 さん

    2014年、最後の一冊。BL要素を抜いても読ませる作品。戦時中の設定は、大正や昭和初期よりも書きにくい気がする(あまりに有り得ないと、白けてしまうと思う)し、当時の状況説明も地の文を損なうことなく、上手い。ふと、戦死した伯父はこの二人くらいの年だったのだな、と気付いた。

  • このん さん

    (2014年11月27日3947)彩雲とは虹色に見える雲。谷藤十郎と緒方伊魚は内地(日本本土)で辛い事がありラバウルに来た。ラバウルで2人は『彗星』のペアになった。暗い過去を持ち藤十郎に心を開かず投げやりな伊魚だが段々藤十郎にだけは心を許し唯一無二の存在となった。戦禍の中で徐々に劣勢になる日本軍。やがて自分達の身も危うくなった時の『戦死者が集う靖国で必ず会おう』との固い約束が泣けた。どうにか生き延び、自分の帰る家が欲しかった伊魚の為に2人で住む家を建てた。いつまでも幸せであれ。とても良かった。

  • ふかborn さん

    ☆天球儀シリーズその3。ラバウル基地に配備された彗星の偵察員、伊魚と操縦士の藤十郎。戦争ものは、逸話や因縁が登場人物にとって不幸な伏線なのではないかとヒヤヒヤする。基地内での生活や爆撃機での戦闘、徐々に物資や戦況が怪しくなっていく中で互いを理解しあい通じていく二人、というのはシリーズで変わらないのだが、特出なのは終盤での墜落した後。生きるか死ぬかの状態は戦闘時と変わらないが、たった二人だけなのが余計に孤独でシビア。感情の起伏を無くした情景描写のみの文章も良い。復員した二人が「家」を得て幸せなのが嬉しい。

  • akemi.g さん

    1945年シリーズ3冊目既刊の2冊が凄くよかったので、シリーズを全部読もうと思った。高速爆撃機「彗星」に乗る藤十郎と伊魚のペア。激戦のラバウルで毎日死と隣り合わせの生活、伊魚の生い立ちが絡まって胸がつまる。彗星とともに最期まで生き抜こうと誓う二人だが、ラストはおもわぬ展開がまっていた。内容は重いのだがラストを含め、くすっとできるところも所々あり、前作とは雰囲気がちょっと違っているようにも感じた。碧のかたみの厚谷と琴平が登場するのもいい

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