皇室と学問 昭和天皇の粘菌学から秋篠宮の鳥学まで 星海社新書

小田部雄次

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065270851
ISBN 10 : 4065270855
フォーマット
出版社
発行年月
2022年02月
日本
追加情報
:
314p;18

内容詳細

皇室の私的な学問研究から見えてくる、もう一つの日本近代史!天皇や皇族は多忙な公務の傍らで学問研究に励んできた。例えば粘菌学者の昭和天皇と魚類学者の明仁上皇は、親子二代で世界的博物学会・リンネ協会会員に名を連ね、山階宮家の山階芳麿が作った山階鳥類研究所は鳥学の権威として約一世紀の歴史を持つ。しかし私的な行為である天皇や皇族の研究は、実際には公的な行為と密接に関わっている。平成の天皇が魚類学の知識を活かし、食糧事情改善のためブルーギルを日本に持ち帰ったことはその好例である。なぜ天皇や皇族はかくも学問に尽力するのか、その理由は戦後の特異な皇室制度と不可分だ。皇室の学問研究を紐解くことは、戦後日本の栄華と矛盾を直視することに他ならない。

目次 : 第1章 昭和天皇と生物学研究/ 第2章 山階宮芳麿王と山階鳥類研究所/ 第3章 三笠宮崇仁親王と古代オリエント史研究/ 第4章 平成の天皇とハゼの分類/ 第5章 令和の天皇と水の研究/ 第6章 秋篠宮文仁親王とナマズと鶏

【著者紹介】
小田部雄次 : 歴史学者。1952年東京生まれ。85年立教大学大学院文学研究科博士課程単位取得。立教大学非常勤講師などを経て、静岡福祉大学名誉教授。日本近現代史が専門で、華族や皇族をテーマに多くの研究成果を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • くさてる さん

    副題の通り、皇族による学問研究の紹介。面白おかしいエピソードはあまりなく、あくまで皇室の人々がどういった学術的分野に興味を持った背景があり、その研究を進めていったかという内容なので難しい部分も多かったですが退屈せずに読めました。皇族が研究者になることで一般の人々と競合してしまう可能性、というのは初めて知った視点で面白かった。

  • 梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」 さん

    ▼著者は皇室関係の本をたくさん出している小田部氏。▼現在の天皇家、旧皇族で著しく学問的実績があった数名の研究歴や業績を、コンパクトにまとめている。▼最近まで存命し、比較的世間への露出度が高かった三笠宮の業績や、上皇のハゼの研究については、頭にイメージしながら読むことが出来た。徳仁天皇による水、秋篠宮による鶏のそれぞれの研究については、知らないことが多いということに気付かされた。▼限られたサイズの本ながら、専門分野について解説の内容が深い。その点で、皇室に関心がある人でも覚悟を持って読む必要があるだろう。

  • Inzaghico (Etsuko Oshita) さん

    天皇の弟という立場は重圧が格段に減るためか、研究活動により励むようになった。昭和天皇の弟君の三笠宮様は古代オリエント研究で東京女子大学で教鞭を執っていた。秋篠宮様はナマズと鶏の研究者で、理学博士号まで取得なさっていたとは。秋篠宮様は小学校の卒業記念文集に「バフロンズの開発」という文章を寄せた。これがなかなか面白い。肉不足を解消するために、中国産のバフコーチンとブロンズ種の七面鳥を交配させる。バフロンズは年間に卵を100個産み、肉質も味も良い。世界の肉不足を小学校卒業時にすでに見抜いていらしたのだろうか。

  • 志村真幸 さん

     著者は天皇や皇族に関する著作の多い研究者。  昭和天皇の変形菌・ヒドロゾア、山階宮芳麿王の鳥類研究、三笠宮崇仁親王の古代オリエント研究、平成の天皇のハゼ、令和の天皇の水運、秋篠宮文仁親王の鯰と鶏がとりあげられている。  幼少期の体験などをもとに、なぜそのテーマに関心を持つようになったかが示され、その後の研究の様子が具体的に紹介されていく。大学院生活、留学、研究の手法と論文執筆、手伝った研究者たちのことなど、ひととおりのことが過不足なく説明され、とても分かりやすい。

  • miura さん

    「雑草という草はない」とは昭和天皇のお言葉だったことが一番の驚き。

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人物・団体紹介

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小田部雄次

静岡福祉大学名誉教授。昭和27年、東京都生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。国立国会図書館海外事情調査課非常勤職員、静岡福祉大学社会福祉学部教授などを経て、現職。専門は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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