東京の幽霊事件 封印された裏歴史

小池壮彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041081976
ISBN 10 : 4041081971
フォーマット
出版社
発行年月
2019年06月
日本
追加情報
:
219p;19

内容詳細

かつて事件や事故のあった場所、いわくつきの場所を歩き、地元の住人に話を聞き、過去の新聞や歴史資料を集め、写真を撮る。消えゆく声なき声を蒐集した怪奇ノンフィクション。

目次 : 谷中霊園 火焔心中異聞/ 日暮里駅 車輪の声/ お玉ヶ池 池のほとりの怪異/ 神田川〜隅田川 玉女幻想/ 東中野〜中野一丁目 白い女/ 秋葉原 橋のほとりの幽霊屋敷/ 面影橋 姿見のまぼろし/ 姿見の橋 於戸姫の面影/ 歌舞伎町 霊ホテル/ 品川橋〜天王洲 河口の卒塔婆/ 堀切 懺悔した通り魔/ 旧三河島町 赤飯怪談/ 淀橋 姿見ずの橋/ 旧代々幡町 死骸の行方/ 宮ヶ瀬ダム 虹の大橋/ 観音崎 海霊/ 神流湖 水底の禁忌

【著者紹介】
小池壮彦 : 1963年、東京都生まれ。ルポライター。怪異の真相に迫るノンフィクションを多数刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    学生時代に帝銀椎名町支店や阿部定事件の料亭跡、円通寺の吉展ちゃん地蔵など東京の有名な事件現場を歩いたことがある。霊感ゼロ人間なので特に何も感じなかったが、現地で長く住む人には否応なく当時の記憶が澱のように離れないのだろう。そんな「何かが出る」と言われ続けた土地の民間伝承を掘り起こした本書には、世には知られていないが思いがけぬ事件で命を奪われた家族や友人知人の思い出を、簡単に消し去りたくない住民の思いが詰まっている。合理主義では解釈できない「平地人を戦慄させる」物語の種は、東京のど真ん中にも残っているのだ。

  • へくとぱすかる さん

    怪異は、言い伝えられているうちに、何が真相であったかが、どうかすると忘れられてしまう。徹底した調査によって、著者は話の原型に近づき、隠れた歴史を復元しようと試みる。科学的なネタばらしではないので、怖さをそのまま維持しつつ読み終える。文章に学問的な嫌みがないので理解しやすく、メインの歴史には書かれていない、東京の過去を見た思いがする。造本もいい。

  • HANA さん

    関東大震災や東京大空襲、今度またオリンピックでその姿を変えるであろう東京であるが、少し地面を掘り返せば過去がべったりとくっ付いてくる。本書はそんな東京の過去を旅する一冊。範囲も江戸時代のお玉ヶ池から最近起こった事件まで幅広い。とはいえ幽霊事件のタイトル通り、一番精彩を持って語られるのは怪談に関する事件。特に「赤飯怪談」は巷説に興味を持つものとしては避けては通れず、ラブホの幽霊話も背景同様妙ないかがわしさを持っていて忘れがたい。行った事の無い土地も多いが、現実と幻想の東京が二重写しになるような一冊でした。

  • かおりんご さん

    ホラー。とても緻密に、その場所が何故心霊スポットと呼ばれる禍々しい場所になったのかを、歴史から紐解いていく話。体験談を期待していたら、事実考証がメインな感じだったので、さらさらと読む。一つだけ納得したのは、観音崎のこと。以前、ひとりで散策したときに、すごーく嫌な気分になったのだけれど、なって当たり前だったんだなぁと、この本を読んで思った。私の第六感は正しかったようです。

  • たまご さん

    はじめなかなか読み進まなかったのですが,Aiさんの「怪奇なブラタモリ」という言葉を読んで切り替えができたのか,比較的スムーズに.今でも残っているところ,もうなくなってしまったところ.再開発でどんどん変わっていく街並みに,江戸,それ以前からの言い伝えが,でもひそかに残っている.そして,今現在も新たな淀みがうまれていく.そんな土地の凝りを感じました.

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人物・団体紹介

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小池壮彦

1963年、東京都生まれ。國學院大學文学部卒業。作家・ルポライター・怪談史研究家。フィールドワークと文献調査により、幽霊・心霊事件の社会的背景を研究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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