日本の国宝、最初はこんな色だった 光文社新書

小林泰三

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334034788
ISBN 10 : 4334034780
フォーマット
出版社
発行年月
2008年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
18cm,201p

内容詳細

学術的根拠に基づきながら、作品誕生当初の色彩を復元すると、作者の気持ちや時代の空気が見えてくる。「地獄草紙」「平治物語絵巻」などの国宝作品を題材に、現在の美術観・時代認識に修正を迫る意欲作。

【著者紹介】
小林泰三 : 1966年生まれ。’89年、学習院大学卒業時に学芸員の資格を取得。同年、大日本印刷株式会社に就職。「狩野派の屏風・花下遊楽図屏風」(’95年制作)等で数々の賞を受賞。2000年、NHK番組「国宝探訪」のCGを3回担当し「花下遊楽図屏風」では案内役として出演。’02年、NHKハイビジョン「よみがえる平家物語」に使用される「平治物語絵巻・六波羅合戦巻」をデジタル復元。’04年、NHK番組「新日曜美術館」にゲスト出演、「六波羅合戦巻」の鑑賞法を解説。同年、有限会社小林美術科学を設立。’06年、NHKハイビジョン「東大寺―よみがえる仏の大宇宙」の創建当時の大仏殿の内装と仏像の色彩復元を担当。’08年、WOWOW番組「美術のゲノム」に案内役として出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • sk4 さん

    日本の芸術作品というと、地味・古い・仏教のJFBだとよく言われますが(言われてんのか?)、国宝のデジタル修復という事で本体を調査をしてみると、出てくるわ出てくるわ、極彩色の顔料たち。それを使ってバーチャルに再現してみたら、なんとまあド派手な曼荼羅・絵巻・屏風・・・。 JFB → 新鮮・癒し・豪華・派手・仏教のNIGHBになってしまいました。 作品の在りし日の姿を見るのも楽しかったですが、作られた時のエピソードが添えられてるのがまた楽しかったです。

  • ねむねむあくび♪ さん

    図書館の本。読み終えるのがちょっと勿体なかったぐらい、興奮しながらの読了♪(✪▽✪)日本の美術は『参加する視線』で作られている、という視点を、雄弁に証明してくれた本。日本人って、実は、絵に対するアプローチが積極的だったのね!!(*゜Q゜*)狩野派が老舗のインテリアメーカーって!(笑)小林氏の比喩がとても分かりやすくて楽しかった♪残念なのは新書なので、絵が小さくて、迫力に欠けること…。それでも46頁や48〜49頁の東大寺仏殿のCGはインパクトがあり驚きました!もっと大判で出版して欲しかった

  • ホークス さん

    復元された国宝の姿が本当に意外だった。創建時の巨大な東大寺大仏殿で四隅に立っていた四天王像。四天王や十二神将や八部衆はカッコいいものだが、この四天王はメタボで首なし。がっかりかと思いきや、復元図を見ればプロポーションの効果が分かる。激しく傷んだ「地獄草紙」も本来の強烈なイメージが蘇る。生々しく工夫に満ちた画面に水木しげるも驚いた。デジタル復元の作業は想像以上に細やか。製作者の狙った効果、筆触への拘りなどを著者は否応もなく感じ取る。「だらしなく、いい加減に美術に入りこむ精神」という日本人論も面白い。

  • bura さん

    積読本。これは図書館のリサイクルコーナーで頂いた本。 年月を経て、当初の色合いを失った仏像や絵画などの国宝を デジタル復元していく様をまとめた一冊。 第1章の東大寺大仏殿が面白かった。金色の大仏に超カラフルな四天王像、同様に色とりどりの大仏殿の内装と当時のキッチュなセンスが楽しめた。 作者の小林氏はデジタル復元について「金をかけない」「実物の規制がない」メリットを語っている。 知らなかったことは本当に多い。普段読まなかった積読本を 暫く読んでいきます。

  • シャトル さん

    デジタルツールを駆使し、国宝の創建時、製作時の色調を忠実に復元するというテーマ。平等院鳳凰堂の平成の大修理完成後に拝観へ行ったが、創建時の朱色を基調とした姿に圧倒されたことを思い出した。先人たちが目にした光景を観ながら平安期に思いをはせるのも格別。

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人物・団体紹介

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小林泰三

1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2012年『天獄と地国』で第43回星雲賞日本長編部門、14年『アリス殺し』で啓文堂書店文芸書大賞、17年『ウルトラマンF』で第

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