小松左京自伝 実存を求めて

小松左京

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784532166533
ISBN 10 : 4532166535
フォーマット
発行年月
2008年02月
日本
追加情報
:
20cm,429p

内容詳細

小松左京の原点とも言える、戦後の焼け跡から始まった青春時代、文学との出会いとは。また、今なお輝き続ける作品群はいかにして生まれたのか。日本SF界の巨匠が自作と人生の全てを語った、初の本格的自伝。

【著者紹介】
小松左京 : 1931年大阪生まれ。SF作家。京都大学文学部卒(イタリア文学専攻)。経済誌記者などを経て、1962年「易仙逃里記」が『SFマガジン』に掲載され、プロデビュー。1973年発表の『日本沈没』は第27回日本推理作家協会賞および第5回星雲賞日本長編部門賞を受賞し、400万部を超えるベストセラーに。ノンフィクション作品も多数。また執筆活動以外にも、「大阪万博」テーマ館サブプロデューサー、「花の万博」総合プロデューサー等を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • テツ さん

    小松左京が77歳のときに書いた自伝。理路整然とした文章や自身の作品の根底に流れるもの(戦争体験)を客観視している姿からは老いを感じさせない。膨大な知識と類い稀なセンスが混じり合ったところに生まれたのがあのSF作品の数々。そりゃ面白いよな。知識は作品の礎となりセンスはそれを彩る。作家としてその二つを持ち合わせていることの素晴らしさを感じた。巻末の主要作品のあらすじも良いなあ。年末年始の休みは小松左京を読もう。

  • ひさか さん

    2008年2月日本経済新聞出版社刊。第T部人生を語る、第U部自作を語る、特別編高橋和巳を語る、という構成。いつもパワフルな小松さんが、阪神大震災後の鬱の時期というのがあったのは知らなかった。高橋和巳さんとの深い親交も知らなかった。小松さんの自伝やっと読めた〜という感慨があります。

  • 阿部義彦 さん

    第1部が日経新聞に連載された『私の履歴書』に加筆修正したもの。第2部は小松左京マガジンの看板記事を再構成したものです。表紙の写真が示す如く当時の資料は全て紙の本が中心で、SFと言えどもファクトを重視して説得性を持たせるスタイルでしたので、読んだ書物の量は想像もつきません。『日本沈没』を書くにあたり、最初の電卓が12桁で十三万円で出たのを買って日本列島の重さを計算して沈めるエネルギーを概算しました。2部では聞き手も手練で深い所まで突っ込んでます。同期の高橋和巳との対比が際立ちます。思弁SFの祖。猫好き!

  • ぐうぐう さん

    作家としての小松左京を形成していったのは、関西と戦争、そして高橋和巳であったことが、この自伝を読むとよくわかる。なんでもありの関西の土壌が小松の好奇心を多岐に渡らせ、過酷な戦時体験が「もし戦争が終わらなかったら……」というパラレルワールドな恐怖心を育み、高橋和巳という稀有な文学者がそばにいたことで小松の批評性を深化させていく。小松左京がSF作家になったことは、必然だったのだ。(つづく)

  • 白義 さん

    戦後最大スケールの作家の自伝であり、つまり一つの巨大な視点から見た戦後精神史でもある。単純にファンから見ても、あの作品の続編構想や作品間の繋がりが!っていう驚きがあるし、それら膨大にして巨大な作品群の背景、エピソードもしっかり語られる。ダンテやドストエフスキーやカミュに影響を受け、宇宙規模の実存を問おうとした真の巨匠、小松作家の全てがここにある。巻末の主要作品前半のあらすじ紹介も、各作品への興味を存分に引き立てる。紛れもなく、戦後文学者の自伝でも最高レベル

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人物・団体紹介

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小松左京

1931(昭和6)年1月28日‐2011(平成23)年7月26日、享年80。大阪府出身。京都大学文学部卒。筒井康隆、星新一と並ぶSF御三家のひとりだが、ラジオ出演、映画製作、緑の博覧会のプロデューサーなど、文筆活動以外にも幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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