NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか

小川洋子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784140819166
ISBN 10 : 4140819162
フォーマット
出版社
発行年月
2022年09月
日本
追加情報
:
155p;19

内容詳細

第二次世界大戦下の一九四二年、アンネ・フランクは、十三歳の誕生日に父親から贈られた日記帳に、思春期の揺れる心情と「隠れ家」での困窮生活の実情を彩り豊かに綴った。そこに記された「文学」と呼ぶにふさわしい表現と言葉は、いまを生きる私たちに静かな勇気と確かな希望を与えてくれる。

目次 : はじめに 文学作品として日記を読む/ 第1章 潜伏生活の始まり/ 第2章 思春期の揺れる心/ 第3章 性の芽生えと初恋/ 第4章 希望を抱きながら/ ブックス特別章 言葉はどのようにして人を救うのか

【著者紹介】
小川洋子 : 1962年、岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞し、デビュー。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞を受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、20年『小箱』で野間文芸賞、21年菊池寛賞を受賞、同年紫綬褒章を受章。その他、小説作品多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちゃちゃ さん

    小川文学の原点とも言える『アンネの日記』。ユダヤ人として強制収容所に送られた悲劇の少女の物語、ではなく、小川さんはその文学的な豊かさに着目する。13歳の誕生日に父親から送られた日記帳。キティという架空の読み手を設定し、隠れ家生活を送る自分を客観視する視点を持たせた。厳しい現実とは適度な距離を取りながら、常にユーモアを忘れず冷静な観察眼で豊かに表現する。そこにアンネの“物語る力”がある。自己の体験を物語化することが人を救うのだという小川文学の真髄が、本書の明晰な解説の其処此処に垣間見られ、興味は尽きない。

  • fwhd8325 さん

    小川さんも書かれているように読んだつもりになっている作品だと思います。私は映画の影響が強く、文学としての「アンネの日記」は断片的な知識でしかありませんでした。いつか、しっかりと読みたいと思っていましたが、このテキストで背中を押されたような気持ちです。

  • ぐうぐう さん

    2014年に放送された「100分de名著」の『アンネの日記』回のテキストに新たに特別章を追加している。番組を観た時も、2014年版のテキストを読んだ時も、そして今回も、小川洋子は『アンネの日記』をホロコーストという残酷な歴史を知るためよりも、アンネ・フランクという素晴らしい感性と文章力を持った少女が書いた文学としての日記という観点から読み解いているのが印象的だ。それは、今回追加された章でも強く感じさせられる。(つづく)

  • GELC さん

    絶対に読みたい本だと思いながら、今まで手に取る機会が無かった本の一つ。書きたい、語りたい、学びたい、生きたいという思いに溢れた一冊。また、極限の状態にありながらも、人間の善への確信を失わず、冷静で柔軟な考え方で日々を捉えた作品でもある。原著も手に入れたので、早速取り組みたい。また、小川先生の解説が素晴らしい。言葉にすることで、感情を外に放つ通路ができる、体験を物語にすることで人の心に残す形にできる・・・というのは、言葉の役割を的確に、また美しい言葉で示した、素晴らしい表現。

  • コニコ@共楽 さん

    2014年の「100de名著」を見て、ぜひこの本を読んでみたくなりました。あらためて、「今この本を読む意義」を考えさせられます。今、コロナで人と直接つながれない孤独感に苛まれた人たちや、ウクライナ侵攻で殺されたり、傷ついたり、故郷を失くした人々、こういった状況に『アンネの日記』を重ねています。アンネの言葉から、自分の心を見つめる、また他人に心を寄せるということを教えられる気がします。人生を肯定的にユーモアをもってとらえるアンネの物語に文学の力を感じます。

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小川洋子

1962年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』で本屋大賞と読売文学賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、12年『ことり』で芸術選奨文部

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