生きるとは、自分の物語をつくること 新潮文庫

小川洋子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101215266
ISBN 10 : 410121526X
フォーマット
出版社
発行年月
2011年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,151p

商品説明

奇跡のように実現した二人の出会い、そして最後の対話――。河合隼雄と小川洋子の「物語の魂」が静かに響き合う。
人々の悩みに寄り添い、個人の物語に耳を澄まし続けた臨床心理学者と、静謐でひそやかな小説世界を紡ぎ続ける作家。二人が出会った時、『博士の愛した数式』の主人公たちのように、「魂のルート」が開かれた。子供の力、ホラ話の効能、箱庭のこと、偶然について、原罪と原悲、個人の物語の発見……。それぞれの「物語の魂」が温かく響き合う、奇跡のような河合隼雄の最後の対話。

内容詳細

人々の悩みに寄り添い、個人の物語に耳を澄まし続けた臨床心理学者と静謐でひそやかな小説世界を紡ぎ続ける作家。二人が出会った時、『博士の愛した数式』の主人公たちのように、「魂のルート」が開かれた。子供の力、ホラ話の効能、箱庭のこと、偶然について、原罪と原悲、個人の物語の発見…。それぞれの「物語の魂」が温かく響き合う、奇跡のような河合隼雄の最後の対話。

目次 : 1 魂のあるところ(友情が生まれるとき/ 数字にみちびかれて/ 永遠につながる時間/ 子供の力/ ホラ話の効能)/ 2 生きるとは、自分の物語をつくること(自分の物語の発見/ 「偶然」に気づくこと/ 黙っていられるかどうか/ 箱庭を作る/ 原罪と物語の誕生/ 多神教の日本に生まれた『源氏物語』/ 「死」への思い、「個」への執着/ 「原罪」と「原悲」/ 西欧一神教の人生観/ 厳密さと曖昧さの共存/ 忘れていたことが出て来る/ 傍にいること)

【著者紹介】
小川洋子 : 1962年岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞、1991年「妊娠カレンダー」で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、2006年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞を受賞。多くの小説やエッセイを発表している

河合隼雄 : 1928年兵庫県生まれ。臨床心理学者、京都大学名誉教授。京都大学理学部数学科卒業後、アメリカ留学を経て、スイスのユング研究所で日本人初のユング派分析家の資格を取得、ユング分析心理学の日本の第一人者となった。『昔話と日本人の心』(大佛次郎賞)『明恵夢を生きる』(新潮学芸賞)ほか、著書多数。国際日本文化研究センター所長、文化庁長官を歴任。谷川俊太郎、村上春樹、佐渡裕など、作家・音楽家とも深い交流を持ち、幅広く活躍した。2007年7月19日歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やすらぎ🍀 さん

    小川洋子氏はいう。ただ想像だけで書く小説も、現実の有り様を注意深く観察することを怠ってはいけない。物語は常に目の前にある。…臨床心理学者、河合隼雄氏とのユーモア溢れる対談。…悩んでいるときは物語を探している。「頑張れ」って言葉は「さよなら」ということと同意。望みを失わせず傍らにいることが大切。小説を読んで気持ちが楽になったり、きっかけを得たりする。どこか深く沈んでいく、しかし突然目の前が開ける感覚。…人間は矛盾しながら生きている。厳密さと曖昧さを共存させるように生きられないか。そこに自分の物語が生まれる。

  • Gotoran さん

    約2年積読中だった本書、その前に、小川著書未読ゆえ、予備知識習得のために遅蒔きながら幾つかの小川作品(「薬指の標本」「博士の愛した数式」他)を読んだ。機が熟したので・・人の深層心理を扱う臨床心理学者と小説家の対談集。期待を裏切らず、まさに胆胆相照らすお二方という印象で、ユーモアを交えた対話は気軽に読め、興味深い内容であった。「博士の愛した数式」をベースにした“魂のあるところ”、「源氏物語」、「箱庭」に話が及ぶ“生きるとは自分の物語をつくること”、河合先生の追悼の意が強い、(小川さんによる)“二人の↓

  • ネギっ子gen さん

    『博士の愛した数式』作者と、河合先生の最後の対話。今回も付箋だらけになった。中でも「傍にいること」という対話が私に強く響いた。以下引用。<小川 日常の中で、何気なく人を励ましてるつもりでも全然励ましたことにはなってなくて、むしろ中途半端に放り出してるってことがあるでしょうね。河合 それはつまり切っているということです。切る時は、励ましの言葉で切ると一番カッコええわけね。「頑張れよ」っていうのは、つまり「さよなら」ということです(笑)。小川 「私はここで失敬します」ということですね。河合 そういうことです。

  • Hideto-S@仮想書店 月舟書房 さん

    河合隼雄さんと小川洋子さんの対談集。雑誌の企画で開かれた『魂のあるところ』と、これに続く『生きるとは、自分の物語をつくること』を収録。河合さんが逝去されたため、小川さんが『長過ぎるあとがき』を寄せています。心の深い場所をわしづかみにされる言葉で本がキラキラ輝いていて、255字でまとめ切れない。臨床心理の現場で人々の物語に耳を傾け続けた河合さんと、物語作家の魂の対話。〈自分も相手も死ぬ、ということを日々共有していられれば相手のマイナス面も含めて受け入れられる〉〈その観点で見たらひとときが永遠になる〉。

  • おくちゃん🌸柳緑花紅 さん

    読書メーターに登録していなければ出会うことはなかった、素敵な一冊♪裏表紙に書かれているように、それぞれの「物語の魂」が、温かく響き合う奇跡のような河合隼雄さんとの対話。傍にいることー何気なく人を励ましているつもりでも全然励ましたことにはなってなくて、むしろ中途半端に放り出しているって事が・・・「あなたが持ってきた荷物は私も持っていますよ」そしていつも傍にいる。心に深く残った。この作品との出合いもきっと私の物語に何か意味があるのでしょう。

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小川洋子

1962年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』で本屋大賞と読売文学賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、12年『ことり』で芸術選奨文部

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