現代アートを殺さないために ソフトな恐怖政治と表現の自由

小崎哲哉

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309256641
ISBN 10 : 4309256643
フォーマット
出版社
発行年月
2020年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
402p;19

内容詳細

日本が見て見ぬふりをしてきた政治権力と現代アートの関係性。“黄金の便器”作品をめぐるアメリカ大統領と美術館との対決、くすぶりつづける「あいちトリエンナーレ」問題、そしてウィルスと現代アート…『現代アートとは何か』の著者が“政治とアート”に勃発するさまざまな問題をえぐり出す。

目次 : 1 白い家―トランピズムと米国の文化戦争(黄金の便器スキャンダル/ 「便器」をつくったアーティスト/ 公金をめぐる争い)/ 2 黒い羊―あいちトリエンナーレと「表現の不自由」展(画期的だった国際芸術祭/ 「不自由展」はなぜ中止になったか/ アート界による犯人捜し/ 天皇制と表現の自由)/ 3 白いマスク―ポピュリスト政権vs.文化芸術(2014年に起こったふたつの変化/ 「美しい国」の「深み」の浅さ/ 第2次安倍政権下の規制)/ 4 黒い病―感染症とアート表現(リアルとロマンの間に/ 不可視のものへの関心/ 「除け者」たちの戦い)/ 終章 灰色の時代―世界は光を取り戻せるか(日米文化戦争の違い/ 新型コロナウイルスと現代アート/ 非接続のすすめ)

【著者紹介】
小崎哲哉 : アートプロデューサー/ジャーナリスト。『03』副編集長、『ART iT』および『Realtokyo』編集長を経て、現在『Realkyoto』編集長、京都芸術大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Nobuko Hashimoto さん

    とても興味深く読んだ。現代アートは、現代社会や、それを形作ってきた歴史に迫っていって、切り裂き、えぐり出す。そのため、それを脅威と感じる人たちから(きちんと見もせずに)反発されたり、それを嫌うアート業界や観衆から忌避されたりすることも多い。本書で、そのような世界と日本での動向を詳しく知ることができた。東京で現代アート集団Chim↑Pomの回顧展を見た前後に少しずつ読んだので、ジャストなタイミングだった。そのChim↑Pom展は予想以上に面白く、おおいに刺激を受けたので、ほかにも関連書籍を読んでいきたい。

  • Francis さん

    猫町俱楽部の課題本。アメリカのトランプ前政権、あるいは極右的な共和党のヘルムズ上院議員らが芸術活動にどのように介入したか、そして日本のあいちトリエンナーレ「表現の不自由展」安倍前政権の2014年以降右派的ポピュリズムがアートにどのように介入したか、そしてそれらの動きに対してアーティストの側はどのように反応したかを書いている。最後のところでロシアのプッシーライオットの抗議活動が取り上げられているのはうれしかった。彼女たちの活動に対して私が会員となっているアムネスティインターナショナルが支援したからである。

  • まこ さん

    今では古典芸術と言われるものも制作された当時は現代アートとして叩かれていた。現代はSNSの発達などが原因で人の目につきやすく、叩かれやすくなった。叩く側に作品への理解がないことが理由として挙げられるが、その人たちにどのように理解してもらうか。わかりやすく説明しているのに伝わっていないことがある。

  • Roadblue さん

    あいちトリエンナーレの部分を読む。「平和の少女像」の作者キム・ソギョン夫妻は自国兵士のヴェトナム民間人虐殺をテーマに「ヴェトナム・ピエタ」を自省の念を込めて制作していることから必ずしも反日とは言えないとするが、慰安婦は事実ではないというのが日本の立場である一方、韓国兵によるヴェトナム民間人虐殺は極限的な心理状態下での行為とはいえ事実であり、違うだろ、と思う。政治的表現には寛容でも、性的作品について捨象している点をダブルスタンダードであると指摘したりと擁護一辺倒でなく全体として好感の持てる評論集ではある。

  • たろーたん さん

    トランプに貸そうとしたカテラン「アメリカ(黄金の便器)」からカテランの作品を色々と知れて面白かった。またよく分かってなかったあいちトリエンナーレ「表現の不自由展」も知れた。まあ、河村たかし名古屋市長や松井一郎の批判が的外れなのは当然だとして、わいせつ系がなく政治色の多い作品に偏っていた点は政治的プロパガンダと言われても仕方ない点はあった、などは納得した。しかも、選考委員の岡田有佳が会田誠作品を拒絶していた点は、自分の主張する慰安婦系はOKだけど会田誠はNGとダブルスタンダードと言われても仕方ないだろう。

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小崎哲哉

アートプロデューサー/ジャーナリスト。『03』副編集長、『ART iT』および『Realtokyo』編集長を経て、現在『Realkyoto』編集長、京都芸術大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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