モーツァルトを「造った」男 ケッヘルと同時代のウィーン 講談社現代新書

小宮正安

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062880961
ISBN 10 : 4062880962
フォーマット
出版社
発行年月
2011年03月
日本
追加情報
:
18cm,286p

内容詳細

19世紀ウィーンに生きたこの男の地味な作業が、クラシック音楽の認識を基礎づけた…。「分類する精神」が躍動し、モーツァルトが「発見」されるドラマを追う。凡庸の人を通じて見た、異貌のヨーロッパ近代音楽史。

【著者紹介】
小宮正安 : 1969年東京生まれ。東京大学大学院人文社会科学研究科満期単位取得。秋田大学を経て、横浜国立大学教育人間科学部准教授。専門はヨーロッパ文化史及びドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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モーツァルトが好き、モーツァルトを愛する...

投稿日:2012/11/07 (水)

モーツァルトが好き、モーツァルトを愛すると自認する人が持っていないとおかしいと思わずにはいられない本。これを著した著者に本当に頭の下がる思いです。大げさではありません、世界に誇れる名著と言っても言い過ぎではありません。内容から考えて安すぎです。その価値は私にとってお金では計れないと思っています。モーツァルトの本としていつまでも市場に存在して欲しい素晴らしい著書です。

奈良の技芸天 さん | 奈良県 | 不明

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「モーツァルトは亡くなってから200年間...

投稿日:2011/04/15 (金)

「モーツァルトは亡くなってから200年間ずっと光り輝くスーパースターだったんだ」と純真に考えている人にとって、この本はかなりショックかもしれない。モーツァルトは死後50年以上にわたって、忘れ去られたとはいわないけれど、そこそこ知られた程度の作曲家にすぎなかった。 そんな彼を今日のような地位に引き上げたのが、当時のハプスブルク帝国(現在のオーストリア)であり、帝国の中枢部と密接な接触のあったケッヘルだったというのがこの本のおおまかなあらすじ。しかもケッヘルは誰に頼まれたわけでもなく、報酬を期待したわけでもなく、自分の興味と情熱の赴くままに私財を投げ打って、モーツァルトの真作をヨーロッパ各地に求め、それらを整理してモーツァルトの作品目録をつくってしまったというのだから凄まじい。(そんな人の足跡をこれでもかと追い続けたこの本の著者もすごい。) でもそんなケッヘルを引きつけたのは、やっぱり何よりもモーツァルトの音楽が素晴らしかったからだろう。結果ケッヘルの存在はかすみ、モーツァルトの名前が燦然と輝くことになった。ヨーロッパ(ハプスブルク帝国やウィーン)の歴史や音楽の「真実」を知りたい人には、とてもスリリングな1冊です。

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 百夜百冊 さん

    ケッヘルが生きた時代は音楽が貴族から市民のものになり、演奏家と聴衆の分化が進む過渡期にあたり、文化の担い手としてディレッタントが活躍した時代でした。通常、音楽の歴史を語るときは、既に歴史上の評価が固まった偉大な人物としての音楽家(又は楽曲)の目線からその時代を俯瞰しますが、この本ではケッヘル(音楽愛好家としての一般市民)の目線からその時代や当時の音楽家(又は楽曲)を俯瞰している点がとてもユニークで、その時代に音楽家がどのように位置付けられ、受け入れられていたのかを知ることができる興味深い内容です。

  • エピクト さん

    モーツァルト作品番号に【のみ】名を残すケッヘルの評伝。当時たいへんな知識人だったケッヘルが何故モーツァルトの作品目録でしか記憶されないのか。それはメッテルニヒ体制下のビーダーマイヤーのディレッタントだから。それはともかく、作品目録の作成方法が、鉱物のコレクション分類を応用した、自然科学者的発想で行われていたと言うあたりが非常に面白かった。こないだ読んだ「モーツァルトの台本作者」もそうだけど「天才の周辺のみに名を残す【凡庸な知識人】の生涯」もなかなかに面白い(モーツァルト自身にあまり興味が無いんだけど)。

  • (ま) さん

    ディレッタント ケッヘル伝

  • muneota さん

    モーツァルトの作品といつも一緒にいるK:ケッヘルさん、名前だけはなじみのあった人物のひととなりを、この評伝を通して初めて知ることができました。メッテルニヒ体制の厳しい抑圧下で、生業とは別に学問・趣味に情熱を傾けた中産階級のディレッタント達、そんな一人の「凡庸」な人物の努力によって、モーツァルトの作品目録・最初の全集は散逸をまぬかれ世に出たのでした。例え名は残らずとも「凡庸な素人」でも何事かをなすことができた、幸せな時代だったのかもしれません。著者の小宮さんの卓抜な構成力に感心。頭の良い人だと思いました。

  • 千葉さとし さん

    ベートーヴェンを中心に据えたドイツ音楽を高める音楽史観への批判は多々ある、ではオーストリア、ウィーンとモーツァルトを中心にした音楽観はどのように形成された?その問いに、モーツァルトの作品番号で今も知られるケッヘルの生涯を通じて答える一冊かと。なるほど、普墺戦争にハプスブルク帝国の衰退、ふむふむ。なかなか説得的でした。また、ケッヘルがモーツァルト作品を整理した際の方法論はオープン・データベースとも言えそうで、なかなか射程の長い作りだったのだなと感心。ディレッタント万歳!(笑)

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