犯罪者の自伝を読む ピエール・リヴィエールから永山則夫まで 平凡社新書

小倉孝誠

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582855432
ISBN 10 : 4582855431
フォーマット
出版社
発行年月
2010年09月
日本
追加情報
:
18cm,269p

内容詳細

世を騒がせ、人々を震撼させる凶悪犯罪。犯行の異常性ばかりを喧伝するメディアの陰で、見えにくくされたものとは何か。自伝分析から、犯罪者を線引きし創り出してきた、社会の「負のメカニズム」の輪郭を描き出す。

【著者紹介】
小倉孝誠 : 1956年生まれ。東京大学大学院博士課程中退、パリ・ソルボンヌ大学文学博士。現在、慶應義塾大学文学部教授。専門は近代フランスの文学と文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 更紗蝦 さん

    著者の専門が近代フランス文学と文化史であるため、本書で扱われているのはフランスの犯罪者(冤罪の可能性も含む)によって書かれた手記がメインですが、終盤では永山則夫と佐川一政が取り上げられています。犯罪者の“異常性”を炙り出すという方向性の内容ではなく、「彼ら(or彼女ら)は自己のアイデンティティにどのように向き合ったか」という部分に注目しています。

  • おおかみ さん

    ピエール・リヴィエール、ルイ・アルチュセール、永山則夫といった歴代の犯罪者の自伝を紐解き、社会状況や刑事政策といった背景を交えつつその内心に迫る、類稀なる本。犯行に至った道筋が明らかになるようでもあるし、あるいは更に不可解にもなる。だが、人が自己について語ろうとする衝動、それは冷たい監獄に幽閉された犯罪者において最も強く発露するのかもしれないと感じた。

  • 崩紫サロメ さん

    近代フランス文学を専門とする著者自身は、このテーマについて書くことを提案されたとき当惑したという。それは当然、著者が犯罪についての研究を専門としていないからである。しかし、著者が扱う時代には犯罪者(主に殺人)の手記や調査報告などが残っており、それを中心に永山則夫や佐川一政など日本の著名な殺人犯/作家のことを紹介する、という構成になっている。殺人犯のみならず、自分の生きてきた道について語るとは何なのか、ということを考えさせられるものであった。

  • kuukazoo さん

    犯罪者の自分語りは往々にして批判の対象になるが、犯罪者は犯罪を犯して初めて自分を語る機会を得るのだという逆説は興味深い。しかし殺された被害者は語ることすらできないのであるが。ただ書かせたい人達がいたというだけのことかもしれない。この本で扱われている犯罪者の自伝は19〜20世紀のフランスにおけるものが主なのであまりよく知らなかったのだが、この時代ならではの抑圧とか歪みとか、犯罪者に対する偏見とかについても書かれていて勉強になった。

  • garth さん

    「犯罪者、とりわけ犯罪者でしかない人間が自伝を書き綴ることは、途方もない違反行為でしかないように思われる。彼(あるいは彼女)に求められているのは自己認識や自己弁明ではなく、素直に刑に服すことだ」などと書いてしまう作者だけに、いまいち犯罪書読みの勘所がない感じ。犯罪者たちの虚勢や自己憐憫をわりとそのまま受け止めているのには少々疑問

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小倉孝誠

1956年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。現在、慶應義塾大学教授。専門は近代フランスの文学と文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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