教えて!専門医の先生 疾患軌道図で学ぶ継続外来 悩みドコロを聞いておきました

診断がついていて，イベント発生から時間も経過し，比較的安定した状態にある患者さんを引き継ぐことってありますよね？でも，そんな慢性期の患者さんを診るうえでも，「現在の処方をいつまで続けていいの？」「これまでの経緯や治療内容が曖昧」「この検査値どこまで下がったら紹介しよう？」など，悩ましいことはいろいろあります．
本書は，比較的長期の経過をたどることの多いコモンな疾患・症状について，引継ぎの際に確認すべきこと，フォローの間隔や検査・薬の考え方，専門医との連携やコンサルトのタイミングといった，フォローする立場の医師が知りたいことを専門医に質問し，相談しながら一緒に作りました．
また，各疾患がたどる長期的な経過を疾患軌道図で示し，いつどんな介入が必要になるかをビジュアルにまとめ，その患者さんが自分のところに来る前に何があって，今どの段階にいるのか，今後何が起こりうるのか，という視点がもてるように工夫しました．
将来を予測しつつ患者さんの慢性期を支えていくことで，継続外来がぐっと面白く，やりがいのあるものになる一冊です．

目　次
循環器
1．心不全
mini lecture：心不全治療薬

呼吸器
2．気管支喘息
3．閉塞性肺疾患（COPD）
4．非結核性抗酸菌症（NTM）
　mini lecture：肺の偶発腫瘍

消化器
5．非アルコール性脂肪性肝疾患（NAFLD）
mini lecture：B 型肝炎ウイルス（HBV）：HBs 抗原陽性後の対応
　mini lecture：C型肝炎ウイルス（HCV）：HCV陽性後の対応
mini lecture：アルコール性肝障害（ALD）
　mini lecture：膵臓の偶発腫瘍

脳神経内科
6．パーキンソン病
7．てんかん
8．脳梗塞後のフォロー

内分泌
9．甲状腺機能低下症
10．甲状腺機能亢進症
mini lecture：甲状腺疾患について知っておきたいこと

血液内科
11．骨髄異形成症候群（MDS）

腎臓内科
12．慢性腎臓病（CKD）
13．慢性的な血尿
14．慢性的な蛋白尿

膠原病内科
15．関節リウマチ

眼科
16．白内障
17．緑内障

泌尿器
18．頻尿（過活動膀胱・前立腺肥大症）

産婦人科
19．更年期障害

略語一覧
索引