シシになる。 遠野異界探訪記

富川岳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784750518770
ISBN 10 : 4750518778
フォーマット
出版社
発行年月
2025年06月
日本
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

[推薦]森田真生(独立研究者)&ドミニク・チェン(情報学研究者)

[巻末漫画]五十嵐大介(『海獣の子供』『リトル・フォレスト』)


妖怪、山人、天狗、ザシキワラシ‥
この世ならざる気配に満ちた遠野には、
いまも見えないものたちの世界がある。

その扉をひらいたのがシシ踊り≠セった。

***

東京の広告代理店にいた1人の若者は、
『遠野物語』を10ページで挫折しながらも
導かれるようにして遠野に移住した。

その地では、人も動物も幽霊も区別しない。
遠野に息づく文化と物語に慄く「よそ者」は、
やがてそれらに魅了され、その深みに引きずり込まれていく。
そして、100年以上前に民俗学者・柳田国男を戦慄させた
「張山しし踊り」との運命的な出会い。

牛の角、龍の鼻、鹿の目を持つ霊獣シシ。
その装束をかぶって舞うシシ踊り。
それは苦難の歴史を抱える地で華ひらいた「鎮魂のための芸能」であった。

シシの担い手となって踊る日々が、
解き明かしていく『遠野物語』に秘められた謎。
いつしか周囲に生まれる、奇跡のような出会いと物語??

民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行い、
いま各界から注目を集める若きプロデューサーが
10年にわたるリサーチと実践、
そして研究者との協業をもとに熱量を込めて書き下ろした、
渾身のデビュー作。

この本を読まずして遠野は語れない。
民俗学の聖地に新時代をもたらす物語がいま始まる!

[解題&用語解説:桜井祐(九州産業大学准教授)]
[造本設計:吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)

【著者紹介】
富川岳 : 1987年、新潟県長岡市生まれ。シシ/作家。都内の広告会社にプロデューサーとして勤務した後、2016年に岩手県遠野市へ移住。『遠野物語』に戦慄して以来、民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行う。2018年から張山しし踊り(遠野郷早池峰しし踊り張山保存会)に所属。郷土芸能「シシ踊り」に傾倒する日々を送る。株式会社富川屋代表、遠野市観光協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • kuukazoo さん

    特に強い動機もなく遠野に移住した元広告代理店社員が遠野物語と出会い直し、郷土芸能であるしし踊りに参加し、ハマり、地域文化の担い手・発信者として変わっていく。「内なる野生」や「わけのわからないもの」との向き合いなどやってる踊りは違うけど一踊り手として共感することは多かった。自分が踊るだけでない、イベント制作担当者としての苦労もよく分かる。郷土芸能は担い手がいなければ絶えてしまうので外の人を巻き込む仕掛け(著者の場合はアーティストらとのコラボ)や継続した取り組みが必須なのだった。遠野物語を読み直したくなる。

  • imagine さん

    BSの番組『新日本風土記』で、男がひょっとこに憑依されて踊るシーンを観たことがある。まさに「戦慄」であった。その真髄に迫ることを期待し、夢中で読了。傑作!面白い本というのは、著者が「自分が伝えなければ」という使命感に動かされている。そしてもう一つ。本のテーマとして、迫るべき最大の謎が設定されている。前者は言うまでもなく、張山シシ踊りなどの伝統芸能が持つ「わけのわからなさ」の魅力。そして後者は、柳田国男がなぜ『遠野物語』の最終話にシシ踊りの歌を配置したのか。本質と真摯に向き合う、若き著者の知性と体力に感服。

  • yone さん

    富川岳「シシになる」読了。広告代理店勤務していた著者が意図せず遠野に移住し、いつの間にかシシ踊りの踊り手になる。柳田國男から岡本太郎の考察や友人達の死の鎮魂、現代とのコラボ(コムアイと踊るとは)などなど面白い種が沢山入っている気がする。巻末の資料も充実、五十嵐大介氏の漫画もカッコいい。遠野でこんな事してるんだな。いつか行きたい、生でシシ踊り見たいと思った。が、サイン本なのに不覚にもこの前の大雨で濡らしてしまう失態。残念。

  • cof さん

    東北旅行の最後に遠野に寄ることに決まり、地元の本屋に行きたいなと調べた際に紹介されてて知った本。到着後すぐに本屋で購入したが、その翌日にたまたまシシ踊りが見れるようだと気がついて無理矢理観に行くこともできた。お祭りのない地域で生まれ育ったので、参加できてとても嬉しかった。著者も当日シシとして参加しており、いい巡り合わせだったな。帰宅後まだ記憶が新しい中読んだこともあり、著者がシシにどんどん引き込まれていく様など、興味深かった。地域おこし協力隊についてもいろいろ考えたり。五十嵐大介の漫画が嬉しかった。

  • spike さん

    東京で広告代理店勤務だった著者が、プロジェクト参加をきっかけに縁もゆかりもなかった遠野に飛び込んでいく。 エネルギー溢れるさまざまな人と格闘しながら「シシ踊り」の演者となり、観察者から表現者に変化していく自身だったり状況だったりの解像度が高く、引き込まれるように読了。巻末で、遠野の郷土芸能が活発化したのは20世紀後半から、戦後〜高度経済成長期には衰退していたことを知る。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

富川岳

1987年、新潟県長岡市生まれ。シシ/作家。都内の広告会社にプロデューサーとして勤務した後、2016年に岩手県遠野市へ移住。『遠野物語』に戦慄して以来、民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行う。2018年から張山しし踊り(遠野郷早池峰しし踊り張山保存会)に所属。郷土芸能「シシ踊り」に傾倒す

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品