理由 新潮文庫

宮部みゆき

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101369235
ISBN 10 : 4101369232
フォーマット
出版社
発行年月
2004年07月
日本
追加情報
:
16cm,686p

内容詳細

事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。室内には中年男女と老女の惨殺体。そして、ベランダから転落した若い男。ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった…。ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。

【著者紹介】
宮部みゆき : 1960(昭和35)年、東京生れ。’87年「我らが隣人の犯罪」でオール読物推理小説新人賞を受賞。’89(平成元)年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。’92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。’93年『火車』で山本周五郎賞を受賞。’97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。’99年には『理由』で直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

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宮部サンは構成が緻密で読後に満足感が強い...

投稿日:2021/04/11 (日)

宮部サンは構成が緻密で読後に満足感が強い。前半の伏線が最後にはみんな収斂して結末を迎える。さすがに直木賞受賞作品だと思います。オススメ。

murphy burnard さん | 兵庫県 | 不明

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加害者の殺人の本当の理由は何だったのか?...

投稿日:2021/04/08 (木)

加害者の殺人の本当の理由は何だったのか?読み終わっても判然としないこの思いを関係者の一人である孝弘少年が最後に代弁してくれていますがそれで腑に落るかどうかで面白いと思うかが分かれると思います。殺人事件の「理由」を問い詰めるよりも事件に関わることになってしまった人々の「理由」に焦点が絞られているといえるでしょう。

aozo さん | 鳥取県 | 不明

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初めて読んだ宮部みゆきさんの作品。男性作...

投稿日:2012/02/08 (水)

初めて読んだ宮部みゆきさんの作品。男性作家のミステリばかり読んできたのですが、宮部さんの作品は本当に引き込む力があり、おもしろいなあと思いました。謎がじょじょに解明されていく展開に引き込まれ、一気読みしました。

peko-rock さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    第8章で弁護士が「経済問題だけでなく、現代の日本社会が抱えている様々な矛盾や困難が、不動産競売とその執行妨害という事件のなかに露呈している」と語るが、本書の着想はまさにここにあった。ただし、不動産の問題、さらに言えばあの一連の事件でさえも実は小説の素材に過ぎず、本書で問われていることの核心はまさに家族の問題であり、現代における家族の崩壊を描いている。ここに登場する家族は、偽家族を含めてことごとく(片倉家でさえ、将来的にはわからない)我々が持っていた従来の家族観のような紐帯をもはや保ち得ないのだ。

  • 遥かなる想い さん

    1999年このミス国内3位。 本作品で直木賞を受賞。裁判所による不動産の競売とそれを利用する悪質業者という社会問題をうまく描いている。『火車』にカード地獄、本書の不動産競売問題…現代的な問題をうまくとらえてミステリー化している。家族と思われた被害者たちだが、実は赤の他人である…などの設定は実に秀逸である。

  • yoshida さん

    久しぶりの再読。宮部みゆきさんの現代物の中でもトップクラスだと思う。暴風雨の夜、都内のタワーマンションで4人の住人が殺害される。殺された4人はそのマンションの所有者でもなく、赤の他人だった。彼等は競売物件の占有者であった。ドキュメンタリー形式で物語は進む。ここで気付くのが、様々な家族の事情だ。生活の見栄を張りすぎ、無理をしてマンションを購入し競売される小糸夫婦。父親として何かの形を作りたかった石田直澄。砂川トメの過去の哀しさ。冷酷な八代祐司。宮部みゆきさんは人間の持つ業や、心理を描くのが実に巧みだ。名作。

  • どんちん さん

    違和感を感じたのは、いきなり手記的?に話が進んだことだ。一体どんな構成をしているのだ?ルポタージュ形式(解説)?なるほど、そうか、でそもそも無人称の話者(解説)は一体誰だ?!読み進めるほど、話よりこの違和感が、名のない無人称の話者が、不快感になっていった。「事件を基点に放射線状」にいる多くの人に光をあてているのはいい。読み応えがある。が、冗長すぎで疲れた。確かに細かくを掘り下げるとこのボリュームになってしまうのだろうが。リアルな事件もきっと複数の「理由」があると思うと、マスコミの一方的な報道は考え物か?

  • kishikan さん

    2004年に映画化されたようだが、僕は見ていない。だけど、この小説は映画のために書かれたような展開で、750頁超も苦にならない。まずは冒頭のシーン。女の子がお巡りさんに、重要参考人が自分の家にいる、と伝えるシーン。そして1章から最終章の21章までは、事件そのものと、記者らしき者が関係者に聞き取りを行うルポルタージュ風の話や事件に関わる者達の視点での話が繰り広げられる。とは言っても事件の全容は、かなり後にならないと分からず、どんどん物語に引き込まれる。様々な家族の現代的問題を映し出す、宮部ミステリの超大作。

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人物・団体紹介

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宮部みゆき

1960年東京生まれ。東京都立墨田川高校卒業。法律事務所などに勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。93年『火車』で山本周五郎賞、99年『理由』で直木賞、2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞。02年司馬遼太郎賞と芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、07年

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