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長流の畔 流転の海 第八部 新潮文庫

Teru Miyamoto

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101307572
ISBN 10 : 4101307571
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2018
Japan

Content Description

昭和38年、松坂熊吾は会社の金を横領され金策に奔走していた。大阪中古車センターのオープンにこぎ着けるのだが、別れたはずの女との関係を復活させてしまう。それは房江の知るところとなり、彼女は烈しく憤り、深く傷つく。伸仁は熊吾と距離を置き、老犬ムクは車にはねられて死ぬ。房江はある決意を胸に秘め城崎へと向かった…。宿運の軸は茫洋たる暗闇へと大きく急速に傾斜していく。

【著者紹介】
宮本輝 : 1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。広告代理店勤務等を経て、’77年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため2年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』(芸術選奨文部科学大臣賞)『骸骨ビルの庭』(司馬遼太郎賞)等著書多数。2010(平成22)年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ミカママ

    熊吾の人生は、ローラーコースターに乗っているがごとき。側で見ている彼の家族や、われわれ読者までが振り落とされないよう、必死に彼にしがみついてここまで来た。結果、今作途中で、房江には大きな転機が訪れる。房江はもちろん、わたしは(心情的に寄り添っている)博美にも幸せになってもらいたい。残り一冊、頼むぞ、熊吾。

  • takaichiro

    流転の海第8弾。いろいろとありました。愛犬を含め突然の死・別れがちりばめられ・・・房江さん、これまで信じていた熊への気持ちを大きく転換。自殺未遂を起こすも城崎温泉駅で息子を固く抱きしめる。女性というより一人の人間として覚悟を決めた瞬間に心動かされました。伸仁の成長が親を強くし、房江に生きる勇気と喜びを与える。母親と息子の信頼関係もいいです。第9弾は新刊本で発売されていますが、ここまで文庫で読んできたので文庫版を待つことに。新潮文庫の輝さん本が増え、本棚の一部に黄色い壁が。幸せ色を一目見て家を出る毎日。

  • かみぶくろ

    ついにあと一巻まで辿り着いたと思うと感慨深い。大きく揺さぶられる第八部の展開だったが、なんかもうこの家族が辛い目にあうと自分のことのように辛くなるほど感情移入。読み終えたくないけど読まずにはいられないので、最終巻すぐ読みます。

  • reo

    玉木則之に虎の子の百三十余万を持ち逃げされた松坂熊吾、その心の穴を森井博美の妖艶な体で埋めようとし、彼女のアパートに急ぐ。アカンて熊さん、嫁はんに尾行されてまんがな😫あ〜あメッカった💦激昂する房江さん😠最悪の結果に💢。ことごとく裏切られる熊吾やけど、銭儲けの上手さは天下一品でんな👌阪神梅田駅から国鉄大阪駅に抜ける地下街にあった全国特産品を売っている店が並んでいる一帯を"アリバイ横丁”ていいまんのか😆知らなんだ〜💡ということで最終巻「野の春」へ。

  • chikara

    流転の海第8部読了。筆者も読書も長い時間という流れにたゆたい、今、畔に辿り着きました。激流や滝や澱みを乗り越えてきた松坂家には様々な禍福が訪れる。終息の香りが微かに漂いはじめたが、別離と生死を潜り抜けた房江に幸あらん事を願い最終巻の野の花を読みたい。

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