猫が30歳まで生きる日 寿命を延ばすタンパク質「AIM」の発見

宮崎徹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784788717558
ISBN 10 : 4788717557
フォーマット
出版社
発行年月
2021年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
宮崎徹 ,  
追加情報
:
243p;19

内容詳細

世紀の大発見「AIM」で、猫の寿命が2倍に!
しかも、人間のさまざまな病気にも活用可能。
人も猫も、もっと長生きできる未来が来る。

 日本では1000万頭近い猫が飼われているといわれますが、その多くが腎臓病で亡くなっています。猫に塩分を控えた食事をさせて日々気をつけていても、加齢とともに腎機能は必ず低下してしまいます。そんな猫の腎臓病の原因は、これまでまったく不明でした。

 そんななか、宮崎徹先生が血液中のタンパク質「AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)」が急性腎不全を治癒させる機能を持つことを解明しました。猫は、このAIMが正常に機能しないために腎臓病にかかることもわかったのです。

 この AIM を利用して猫に処方すれば、腎臓病の予防になり、猫の寿命が大幅に延び、現在の猫の平均寿命である15歳の2倍である、30歳まで生きることも可能であるとされています。

 ──これは、愛猫家にとっては、とてつもない朗報です。さらに、AIMは、猫だけでなく人間にも効き、また腎臓病だけでなくアルツハイマー型認知症や自己免疫疾患など、これまで〈治せない〉と言われていた病気にも活用が期待されます。

 本書は、最新医療の研究現場のリアルを伝えます。

はじめに――ヒトの医者、ネコの薬に挑む
序 章 「余命1週間」からの復活
第1章  臨床から基礎医学の世界へ
第2章  研究の修行時代
第3章  謎のタンパク質「AIM」との出会い
第4章 〈治せない病気〉とAIM
第5章  AIMによるゴミ掃除≠ニ腎臓病
第6章  ネコの腎臓病とAIM
第7章  腎臓病のネコにAIMを投与
第8章  ネコ薬の開発
第9章  臨床試験に向けて
第10章 新型コロナウイルスとAIM

【著者紹介】
宮崎徹 : 東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター分子病態医科学教授。長崎県生まれ。1986年東大医学部卒。同大病院第三内科に入局。熊本大大学院を経て、1992年より仏ルイ・パスツール大学で研究員、1995年よりスイス・バーゼル免疫学研究所で研究室を持ち、2000年より米テキサス大学免疫学准教授。2006年より現職。タンパク質「AIM」の研究を通じてさまざまな現代病を統一的に理解し、新しい診断・治療法を開発することをめざしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • trazom さん

    評判に違わず、とてもいい本だ。多くのネコが腎臓病で天寿を全うすることはよく知られている。そのメカニズムを解明し創薬を目指す感動の物語である。難しいはずの医学的な解説もわかりやすく非常に説得力がある。研究や医療に対する著者の姿勢が素晴らしい。「治せない病気」が余りにも多いことに驚愕し、臨床医から基礎研究者に転向。日本と欧米との研究環境の違いに戸惑いながら、専門性に埋没することなく、獣医師らとの交流を通じてネコの腎臓病治療薬の開発に辿り着く著者の姿には、医師としての善意があふれている。心温まる感動の一冊だ。

  • アキ さん

    著者は東大大学院医学系教授。免疫の研究でマクロファージの細胞死を抑制する分子をAIMと名付け、動脈硬化から腎臓病に効果があることを発見した。そしてネコ科の動物の多くは腎臓病で死に、AIMが機能していないことがわかった。そこで15歳の腎不全末期のネコにAIMを投与したらすぐに元気になった。そこでベンチャー企業でネコ薬の開発を始めた。ただ新型コロナで中断しているのが現状である。 https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=5642_01_3782141

  • アナーキー靴下 さん

    以前つぶやいた、猫の腎臓病治療薬の研究者が著した本で、図書館予約したもののなかなか番が来ず、流石の猫パワー。今年4月の時点で集まった寄付は3億超らしく、これも猫パワーゆえだろう。本書は著者の自伝的様相が濃く、中盤までは表紙詐欺を掴まされた気持ちだったが、猫の話に移ると自然と背筋が伸びる思いになり真剣に読んだ。本書時点では開発中の猫用一般食は既に商品化されているが、この本を読んだ後では猫フードはそれ一択なのではと思わせるほど。著者は既に東大を離れAIM医学研究所を設立、そちらで研究を継続しているらしい。

  • 涼 さん

    http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/01/post-b763e0.html 紹介文に「最新医療の研究現場のリアルを伝えます」とある通り、猫の腎臓病を治す「AIM」の発見について語られています。早く、人にも応用できるようになってほしいものです。

  • 読特 さん

    「いつまでも元気でいてくれ」、愛猫を見つめてそう願う。叶わぬことと知りながら。いつかその日がやってくる。その日は遅い方がよい。・・腎臓病はネコ科の遺伝病。特効になるAIMの発見。膨らむ期待。愛猫家が待ち望むが、薬の開発が新型コロナで止まってしまった。原因は開発企業の資金難。根本は緊縮財政だろう。腎臓病、アルツハイマー、新型コロナ、ヒトへの効果の可能性もある。国が乗り出してもいいはずだ。そんな中での朗報。AIM入りのペットフードを出すという。さあ、期待。デフレに病めるこの国へ。”緊縮脳”完治の願いもこめて。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

物理・科学・医学 に関連する商品情報

おすすめの商品