「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本

安田峰俊

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041069684
ISBN 10 : 4041069688
フォーマット
出版社
発行年月
2021年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
264p;20

内容詳細

日本政府をはじめ、公的機関が使用している言葉、「高度外国人材」。ならば、国の定義とは真逆の人材も存在する。そして、日本社会はそのような「『低度』外国人材」にこそ強く依存しており、彼らを必要としているのが実態だ。彼らは紋切り型報道で描かれるような絶対的な弱者でもなく、敵でもない。3年に亘り中国、ベトナム、日本各地を回り、“生身の姿”に迫ったディープルポ!

目次 : 第1章 コロナ、タリバン、群馬県―隣人は平和な「イスラム原理主義者」/ 第2章 「兵士」たちの逃亡と犯罪―主役は中国人からベトナム人へ/ 第3章 頼りなき弱者―ベトナム「送り出し」業者に突撃してみれば/ 第4章 “低度”人材の村―ウソと搾取の「破綻した制度」/ 第5章 「現代の奴隷」になれない中国人―稼げない日本に見切りをつけるとき/ 第6章 高度人材、低度人材―「日本語だけは上手い」元技能実習生/ 第7章 「群馬の兄貴」の罪と罰―北関東家畜窃盗疑惑の黒い霧

【著者紹介】
安田峰俊 : 1982年滋賀県生まれ。ルポライター。立命館大学人文科学研究所客員協力研究員。立命館大学文学部東洋史学専攻卒業後、広島大学大学院文学研究科博士前期課程修了。2018年に『八九六四「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)で第5回城山三郎賞、19年に第50回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kinkin さん

    技能実習制度という制度が出来た背景や、経緯のことは知らないので、今度調べてみたい。技能実習とは名ばかりで、多くは故郷で多額な借金を抱えて日本に来る。故郷のブローカーと日本にもブローカーがいて、安い従業員を回している。本当に日本で技能を受けた人もいるのだろうが、ある日突然姿を消し、同じ立場の人と繋がってコミュニティを作ってゆく。労働力が急降下で減っている日本の企業は実情は知っていても手を下せない。特別な技能以外、今後あらゆる職業でこうしたことが起きるのは間違いないと思う。図書館本

  • どんぐり さん

    日本の出稼ぎ外国人を追ったルポ。書名の〈低度外国人材〉は、「国内の資本・労働と健全な補完関係に置かれておらず、容易に代替が可能な劣位の人材」を意味する著者の造語。ここには名ばかりの「外国技能実習制度」の実態、発展途上国から借金を背負ってやって来た労働者、ベトナムの技能実習生や偽装留学生・ボドイの問題、ウソと搾取にまみれた悪徳業者の話が出てくる。いつまでもえげつない実習制度を続けていると、日本の労働市場に外国人が見向きもしなくなる日が来るかもしれない。

  • ばんだねいっぺい さん

    「低度」って言うけど、敬意も賃金も払わないでは、逃亡されてもしょうがない、そして、逃亡しても野放しでは、それ故に福祉も届かない、犯罪に走らせてしまう環境を用意している。相手は、ともかく日本が「お粗末」かつ「低度」であることを自覚する必要がある。とはいえ、難しい。

  • ピンガペンギン さん

    技能実習制度の実態を知るために良い本だ。著者の専門が中国なので、中国人についての章がより面白かった。だが、現在半分をしめるヴェトナム人のところにもお酒を持って突撃取材する行動力がある。「判断力、思考能力の低さ、権利意識の弱さに依存して構築されているシステム」と著者はいう。日本側の問題点があると同時にヴェトナムでは政府関係者がからんでいることもあり、また技能実習生が帰国したときに送り出し側で働くことが多いという。実習生は多額の借金をして日本にやってくる。中国人は権利意識が高くなっていて、経済的に向上した→

  • 遊々亭おさる さん

    単純労働に従事する安価な労働力に依存することにより、安さ便利さを享受する日本人の生活を支える技能実習生という名目で来日した外国人労働者達のありままの実態。制度の欠陥が詐欺同然のブローカーを跋扈させ、教育環境などの問題で、ものを考える文化がない若者たちを喰い物にして、外国人犯罪などの悪循環も生み出している。搾取する雇入れ企業もまた、より大きなものから搾取されているのだろう。陽が昇る国から陽が沈む国へと変わりゆく日本。人種間の軋轢が顕著になることは必定。日本人は幸せの定義を再構築する時期にあるのかもしれない。

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