ハリウッド映画の終焉 集英社新書

宇野維正

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087212679
ISBN 10 : 408721267X
フォーマット
出版社
発行年月
2023年06月
日本
追加情報
:
240p;18

内容詳細

ハリウッド映画が危機に瀕している。
配信プラットフォームの普及、新型コロナウイルスの余波、北米文化の世界的な影響力の低下などが重なって、製作本数も観客動員数も減少が止まらない。
メジャースタジオは、人気シリーズ作品への依存度をますます高めていて、オリジナル脚本や監督主導の作品は足場を失いつつある。
ハリウッド映画は、このまま歴史的役割を終えることになるのか?
ポップカルチャーの最前線を追い続けている著者が、2020年代に入ってから公開された16本の作品を通して、今、映画界で何が起こっているかを詳らかにしていく。

【佐久間宣行 氏 絶賛!】
「何もかもが変わってしまう時代に、それでも希望を見出すためには、ここまで現実を直視し続けることが必要なのだろう。新しい戦いを始めるための知識を詰め込んだ、武器のような本だ」

【目次】
第一章 #MeToo とキャンセルカルチャーの余波
『プロミシング・ヤング・ウーマン』─復讐の天使が教えてくれること
『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』─男性監督が向き合う困難
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』─作品の豊かさと批評の貧しさ
『カモン カモン』─次世代に託された対話の可能性

第二章 スーパーヒーロー映画がもたらした荒廃
『ブラック・ウィドウ』─マーベル映画の「過去」の清算
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』─寡占化の果てにあるもの
『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』─扇動されたファンダム
『ピースメイカー』─疎外された白人中年男性に寄り添うこと

第三章 「最後の映画」を撮る監督たち
『フェイブルマンズ』─映画という「危険物」取扱者としての自画像
『Mank/マンク』─デヴィッド・フィンチャーのハリウッドへの決別宣言
『リコリス・ピザ』─ノスタルジーに隠された最後の抵抗
『トップガン マーヴェリック』─最後の映画スターによる最後のスター映画

第四章 映画の向こう側へ
『TENET テネット』─クリストファー・ノーランが仕掛けた映画の救済劇
『DUNE/デューン 砂の惑星』─砂漠からの映画のリスタート
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』─2010年代なんて存在しなかった?
『TAR/ター』─観客を挑発し続けること

【著者略歴】
宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。1970年、東京生まれ。「キネマ旬報」「装苑」「リアルサウンド」「MOVIE WALKER PRESS」などで連載中。著書に『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)、『くるりのこと』(くるりとの共著、新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)、『日本代表とMr.Children』(レジーとの共著、ソル・メディア)、『2010s』(田中宗一郎との共著、新潮社)。ゴールデングローブ賞インターナショナル・ボーター(国際投票者)。

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    近年のハリウッド映画に感じていた違和感の正体を納得させてくれる。従来なら銀幕にかかっていた作品の配信フォームでの公開が急増し、スーパーヒーロー物など人気シリーズの続編ばかり相次ぎ、その人が出演しているだけで観たくなるスター不在が続くなど、アメリカ映画を支えてきた方程式が崩壊しているのだ。加えてポリコレや#MeTooの拡大で政治的配慮も必要となり、生成AIが脚本や製作を担当できるほど発展するなど、ハリウッドのシステムは大転換期にある。それを肌で感じる俳優や製作陣が、新たな道を探しあぐねているのが現状なのか。

  • Sam さん

    扇情的なタイトルの割に中身の薄い本だったらどうしようと心配しながら読んだが全くの杞憂で、「2010年代の半ば以降、Netflixやアマゾンプライムビデオの台頭によって“劇場から配信へ”という時代の大きな流れは決定的なものとなっていた」という事実を踏まえながら映画や映画作家たちの置かれた状況を歴史的・俯瞰的に捉えたとても有用な一冊だった。断片的に気になっていたようなことが大きな歴史の流れや現在の構図の中にすっきり納まった気がする。個人的には映画はこれからも劇場で観るものであって欲しいんだけど。

  • たらお さん

    ノーラン『TENET』を劇場で観たくらい。続々出てくるMARVELには置いて行かれ、サブスクで観ることもしんどくなり、最近の映画事情に疎くなった私でも、この本で現在の映画事情を把握することができた。ノーラン『オッペンハイマー』、ヴィルヌーヴ『DUNE』、アンダーソン『リコリス・ピザ』、スピルバーグ『フェイブルマンズ』、フィールド『TAR/ター』など観たい気持ちにさせるというのは著者の文章力の高さ。「何かに没頭している人間だけが生み出せるエネルギー」を感じられる映画にあとどれくらい出会うことかできるだろう。

  • シキモリ さん

    マーベル作品を全く観ないので、第二章の内容には殆どついていけなったが、配信プラットフォームの発展やキャンセルカルチャーの余波により、映画産業が直面している問題を2020年以降の公開作品と共に紐解く論著。映画館の運営は一部のブロックバスター作品に支えられているとはいえ、似たり寄ったりの作品が軒を連ねている未来には失望を禁じ得ない。俳優及び脚本家組合によるストライキの真っ只中にある映画の都ハリウッド、その行く末に明るい兆しはないように思える。トム・クルーズ亡き後、映画界を牽引するスターは金輪際現れないだろう。

  • kei-zu さん

    コロナ禍を挟み、映画興行は大きく姿を変えた。スーパーヒーローもののようなブロックバスター大作が多くなる一方、制作会社は自作品を配信商品として囲い込む。彼らが向いているのは観客ではなく、出資者であるという。劇場公開から配信が主流になる一方で、配信に伴う収入は俳優その他の関係者に分配されないそうだ。 そんな中、俳優ではトム・クルーズ、監督ではクリストファー・ノーランなど、時代に抗う映画人がいるという本書の指摘は嬉しい。

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宇野維正

1970年、東京都生まれ。映画・音楽ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌の編集部を経て、2008年に独立

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