カンブリア爆発の謎 チェンジャンモンスターが残した進化の足跡 知りたい!サイエンス

宇佐見義之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784774134178
ISBN 10 : 4774134171
フォーマット
出版社
発行年月
2008年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,223p

内容詳細

近年、カンブリア紀の生命たちは爆発的な進化を遂げたと言われている。そして今、中国澄江から出土する化石の研究によって、明らかになったカンブリア紀の生物たちの秘密とは。進化史上最大のミステリーを追う。

【著者紹介】
宇佐見義之 : 1987年慶応大学化学専攻修士課程卒業、1990年東京工業大学応用物理学専攻修士、理学博士、1990年神奈川大学工学部物理学教室着任、現在、准教授。修士まで分子科学の量子力学を勉強、博士以降は統計力学を研究。研究当初は臨界現象、フラクタル、最適化問題を研究したが1995年より現在の研究テーマに取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    タイトルと装丁、造本の安っぽさから、ついつい内容も胡散臭く見えてしまいがち。見てくれに捉われるなとはいうものの、形式はやはり重要か。かといって本書が重厚に装丁され『カンブリア爆発を検証する』などというタイトルを付されていれば、怖気づいて手にすることはなかっただろう。それならこれでいいのだ。著者は古生物学者ではなく、応用物理学を専攻する研究者。どうして本書の執筆者に選ばれたのかは不明。内容はカンブリア爆発をめぐる最新の学説に立脚するものでありながらわかりやすく、読者の興味を喚起する。

  • クリママ さん

    ジェイ グールド「ワンダフル・ライフ」で有名になったカンブリア紀のモンスター。5億4千万年前から始まるカンブリア紀に生物は爆発的な進化を遂げたとされているが、本当はどうなのだろうか。近年のバージェスや澄江で多く発見されている化石から研究が進む。遺伝子は常に進化し続けているが、リンが増えることによってこの時期に固い組織を獲得した生物が化石として残り始めたのがカンブリア紀だったのか。まだ答えは出ない。後半はカンブリア紀の生物の種類、進化が解説される。著者は物理学者で、物理学的な側面から古生物の研究をしている。

  • 姉勤 さん

    五億四千万年前のカンブリア紀。今ではお目にかかれない、後継の想像もできない奇抜な生物が、突然生物の希な地球に大量多種に現れたのではなく、硬い外殻や牙と爪を必要とする喰らいあいの時代に入った事で、化石に残りやすくなった。生物の進化は、前の時代よりその準備はできていたが、小さく、且つ、柔らかく、動いた痕跡しか残っていないため手がかりが乏しい。しかし生物学者の観察力と想像力を反証し確定する根気と胆力には脱帽する。世にはびこる適当な社会学者と経済学者は爪の垢でも戴いたらどうだろうか。

  • 文章で飯を食う さん

    ワンダフルライフ後の研究の進展がわかる。カンブリア爆発は、たんに化石が残りやすくなっただけで、それ以前から進化の多様性は出てきていたのだ。その後は、大絶滅後の進化の爆発の繰り返しとなる。

  • テツ さん

    小学生の頃は恐竜の巨大な姿にロマンを感じていたけれど、ジジイになったらカンブリア紀に起きたカンブリア爆発やそれに伴い誕生した原始的でアバンギャルドな容姿を持つ生物達にロマンを感じるようになった。へんてこな生物が山ほど誕生した進化の実験場とも呼ばれるカンブリア爆発。進化を続けて種を生き延びさせようとする生命の執念は凄まじい。図説も多く素人の自分でも楽しく読めました。良かった。

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