彼女はひとり闇の中

天祢涼

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334915148
ISBN 10 : 4334915140
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
天祢涼 ,  
追加情報
:
256p;19

内容詳細

十月の日曜の朝、横浜・日吉に住む千弦は昨夜近くの小道で女性が刺殺されたことを知る。しかもそれは昨夜「相談したいことがある」とのみLINEを送ってきた幼なじみの玲奈だった。相談は事件に関わるものだったのか―悩んだ千弦は真相をさぐろうと決意する。千弦は玲奈のゼミ教官・葛葉の態度から、玲奈がなにか問題を抱えていたと確信する。しかも玲奈の足跡を辿る千弦を尾行する影が…。事件の背後にはいったい何が潜んでいるのか?未来と仲間の見えない時代に凄絶な孤独が引き起こした悲劇の結末とは―。

【著者紹介】
天祢涼 : 1978年生まれ。『キョウカンカク』で第43回メフィスト賞を受賞し、2010年にデビュー。「本格ミステリ・ベスト10」2013年版で第7位になった『葬式組曲』(’12)は’22年全面改稿された文庫版で再び話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 夢追人009 さん

    メフィスト賞作家・天祢涼さんの最新作は著者の実力を示す素晴らしい一冊でした。女子大生・千弦は幼馴染の玲奈が殺されたのを知り、直前にLINEで彼女から送られたメッセージに気付けなかった事を気に病んで殺人犯を突き止めようと決心する。前半は疑惑の殺人犯と千弦との知恵比べの攻防が描かれ倒叙推理サスペンスの趣ですが中盤では謎の女の登場と意外な正体が暴かれ、そして終盤に予想外の大どんでん返しが訪れます。本書はミステリ面で一級品ですが、それに加えて現代社会の悲しい問題が当事者の側から描かれ読者の胸に深く突き刺さります。

  • いつでも母さん さん

    くぅ‥そうだった、天祢作品はいつもやられちゃうんだ私。犯人捜しは初めの予想をさっさと覆されて、なのに何故?とか、そこまで?とか‥分かったような顔をしてこの齢まで生きてきた私の心の闇まで指を刺された感じだった。六章が見事で、タイトルが効いていた。どうすればよかったのだろう・・ズシリと堪える読書になった。

  • とん大西 さん

    あぁ、終焉間際でタイトルが響いてくる。人気ない夜の静寂で殺害された玲奈。今や群れるほどの距離感じゃない幼馴染み。それでも千弦にとっては千弦だけの無二の存在。その悲業の死。最後のメッセージ、玲奈が千弦に伝えたかったこと。真相を追う千弦の悲憤。怪しきは准教授の樟葉だが…。接近しても掴めない。深まる謎と人のキモチの落とし穴。いや、ん、んん?…。うん、絶妙な匙加減の違和感が正に巧妙。一人の人間が闇に蝕まれ、闇になっていく。狂気の沙汰と断じることはできよう。が、鼻で笑えようか。今ある平穏は廻り合わせの妙でもある。

  • モルク さん

    大学生の千弦の幼馴染み玲奈が刺殺された。事件前彼女から送られてきたlineに気づかず、そこに何かあるのではと千弦は事件を調べ始める。そこで玲奈の指導教官に疑念を感じるが…幼馴染みといっても疎遠になっていたし、探りまわり無神経な行動をとる千弦が好きになれない。まわりから反感を持たれるのも致し方なし。しっかり仕組まれた叙述トリックにすっかり騙されてしまうも、真相の奥に社会派としての提示が見られる。題名の彼女とは彼女のことだったのね。

  • ゆのん さん

    自分の恩人とも言える幼なじみが殺された。犯人を探す為に独自の捜査を始める主人公。主人公の直感力と推理力、行動力が優れているもののヒヤッとさせられる場面もあって何度も『危ないよ』と言ってしまった。自分から見える他人、他人から見える自分は順風満帆に思うかもしれないが悩み一つも無い人はいない。心身が疲れているとつい自分自身の事だけに目をむけがち。本作は序盤で『なるほどー』なんて思っていたらとんでもなく騙されてしまった。 書かれている全てが最後にピタッとはまって気持ち良く読了。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品